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アメリカ国債がデフォルトする懸念になったニュースをわかりやすく解説して下さい


 議会予算局(CBO)が5月12日、連邦政府の債務上限を引き上げなければ、6月前半に米国債がデフォルト(債務不履行)に陥る「重大なリスクがある」と発表しました。

今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。

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まず「デフォルト」とは、借り手が債務の返済義務を果たせなくなることを指します。具体的には、債務者(借りた側)が借りた資金の利息や元本の返済を遅延したり、全く行わなかった場合に発生します。

債務者が返済義務を果たせなくなると、債権者(貸した側)にとっては返済が滞ったまま債務が消滅するか、あるいは裁判所などで強制的に返済を求めても債務者から回収できないことになります。その結果、債権者は資金の損失を被ることになります。

国家においてデフォルトが発生すると、国債や債務を保有する投資家にとっては大きな被害が生じます。
国債を発行して資金を調達している国家が返済できなくなれば、国債の価値は急激に下落し、金融市場全体に深刻な影響を与える可能性があります。国家がデフォルトすることは、経済的な混乱や社会的な不安を引き起こす恐れがあるため、深刻な問題として取り扱われるのです。

ちなみに国債とはなんだったか思い出してみましょう。

国債とは、国が発行する債務証券(債券)のことで、政府が国内外から資金調達を行う際の主要な手段の一つです。国債を購入することで、投資家は国に資金を貸し出す形となり、国はその代わりに一定期間利息を支払い、満期になった際には元本を返済します。

国債は、国が発行する証券の中で最も信用力が高く、元本や利息の返済が安定していることから、多くの投資家にとっては低リスク・低利回りの投資商品とされています。そのため、世界中の投資家から需要があるため、国債市場は大きな市場規模を誇っています。

国債は、政府が国内外の資金調達のために発行することができます。国債の償還期間は短期から長期にわたり、発行される国債の種類によって利率や償還方式が異なります。また、国債は税制上の優遇措置があることが多く、税金の節約などの面からも投資家にとって魅力的な投資先となっています。

そんなアメリカの国債が6月前半にデフォルトする恐れが現在あるのです。

なぜこんな事になっているのでしょう。
それはアメリカの「債務上限」というものが関わってきます。

債務上限(Debt Ceiling)とは、アメリカ政府が借金をする上限額を定めたもので、アメリカ議会が定めています。

アメリカ政府が国債などの債務を発行し、財政赤字を穴埋めする際には、議会の承認を得て債務上限を引き上げる必要があります。債務上限の引き上げは、政府の運営資金調達や国債の発行に必要不可欠なため、引き上げが行われない場合には政府機関の運営が滞り、公共サービスや政府支援の停止などが起こる可能性があります。

一定期間ごとに議会で審議され、もしも承認されない場合は政府が借金をすることができなくなります。
つまり新たな国債を発行する事はできないわけです。

過去には、債務上限の引き上げに関する議論が紛糾し、政府機関の運営停止や国債の信用格付けの引き下げ、株式市場の混乱などが起こったことがあります。現在も、債務上限引き上げのための議論が繰り広げられている状況です。

これが今回のニュースですね。
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大佐
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2023/05/14(日) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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