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自衛隊の漏えい、誰が誰にどんな情報を?をわかりやすく



自衛隊、元陸将ら起訴猶予というニュースがありますね。
一体、このニュースは何を言ってるのかわかりやすく解説していきたいと思います。

 自衛隊でも警察官でもそうですが、こういった公務員に就く際には「守秘義務」という義務があります。
こんな感じです↓

■国家公務員法 第100条
第1項 「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」
と定めている。違反者は最高1年の懲役又は最高50万円の罰金に処せられる。

 例えばですが自衛隊では、戦車の弾がどこまでとどくか?といった兵器に関する情報ですとか、
どういった戦略をもって敵を倒すか?といった戦略上の秘密なんかがあります。
このような情報をもし他国に知られてしまったっ場合、日本とどのように戦えばいいのか推測できてしまいます。

 そういったことで、決して話してはいけないんですね。(もちろん家族にもですよ)
これが正当な理由が無く秘密を漏らしてしまった場合は、上の法律にもかいてありますが、処罰されてしまいます。

今回のニュースはこの自衛隊の秘密を漏らしてしまったことがニュースとなっています。
誰が、誰にどんな秘密をもらしてしまったか?ということですが、順にいきましょう。

まず誰が?ですが、「元陸将ら」とかいてあるので、もう自衛隊を退役した複数の人達です。
陸将とは階級のことです。
将官と言われる呼称があるのですが、そこに「陸将」、「陸将補」という人達がいます。
どのぐらい偉いかと言うと自衛隊の中ではトップの人達です。
新聞などでは詳しくは書かれていませんが64歳の男性(名前は掲載されていませんが)なんて書かれていますね。

次に誰にですが、これはロシアの大使館関係者です。
大使館にいる職員と言いますのは、国によってそこにいる職員が違うので一概には言えませんが、
「特命全権大使」(外交官の一番偉い人)ですとか、「参事官」(事務関係のお仕事をしています)、
「防衛駐在官」(軍事や安全保障に関係する情報を集めたりしている人)などたくさんの人たちがいます。

ロシアの大使館にもこういった職員がいるのですが、特に注目した人物がいたようです。
それは「GRU」と呼ばれる人です。
KGBという言葉はちょっと古い言葉ですが聞いたことがあるかもしれません。
いわゆるロシアの諜報部員、スパイですね。
特にこの人達の役割は軍事に関係する情報を集めている方達のようです。
「ようです」と書いたのは実はあまりよくわからないからです。秘密の部隊ですから僕らのような一般人にはまだよくわからない存在です。

そして一体なんの秘密を漏らしたか?ですが、実際本当の所はどこまで機密を漏らしたかはわかってはいません。
ですが、今のところはこんなことを漏らしたようです。

「資料の提示を求められ「教範」を渡しました。」

「教範」と言いますのは自衛隊の軍事に関する資料です。
これは普通の本と同じようにろいろなバージョンがありまして、数百種類あります。
例えばこんな題名があります
■防衛省 陸上自衛隊 教範 普通科運用
■防衛省 陸上自衛隊 教範 高射特科運用
■防衛省 陸上自衛隊 教範 野戦特科運用
       ・
       ・

これらは例えば大砲の撃ち方が書いてあったり、どのような陣形で敵を攻めるかなど非常に重要なことがかかれています。
こういった教範の中の「普通化運用」という題名の教範を渡してしまいました。
(普通化運用の教範の中身は、指揮官向けの本で戦闘展開や防御に関することが載っています)

ですが・・・この「教範」実はインターネットのオークションでも売っています。
千円台~数万円という価格で出回っていますね(笑)
誰が売ってるのかは知らないですけど、とにかく簡単に手に入ります。

オークションで出回っているような本を渡すとなると、犯罪というまでの思い処罰はされないようですが、
その中にオークションでは手に入らない少し重要な情報が含まれていた可能性があります。
そうなってしまうと、やはり機密情報の漏えいとなってしまいますから、
今回のように起訴猶予(起訴すれば有罪は確実ですけど、君も反省しているようだな~とか、被害者と和解が成立すれば起訴せずに許してあげるってこと)
ということになったわけです。
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ブログ管理人:大佐
大佐
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2015/12/19(土) | 政治のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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