オムロンとタニタ、体重計訴訟で和解というニュースがありますね。
今回はこのニュースについてわかりやすく解説をしていきましょう。
オムロンという会社は京都府にある、電気機器メーカーです。
電子部品ですとか扱っていますが、一般的には健康医療機器のメーカーとして広く知られています。
一方タニタですが、こちらも同じく健康医療機器のメーカーです。
どちらも一度は名前を聞いたことのある大きな会社です。私も雇って欲しいものです。
さて、この二つの会社でちょっと前にトラブルが発生しました。
両者が作った体重計のデザインが酷似してしまったのです。
どちらがマネしたか・・?本当にマネをしたのか・・・?というのはよくわかりませんが、
オムロン側がタニタがマネをしたと言うことで「意匠権」の侵害で訴えに出ました。
「意匠権」と言いますのは、財産権における中の「デザイン」を守るための権利です。
商品のデザインと言いますのはその会社の顔でもあります。もし自社の商品がデザイン的に大ヒットしてこれが勝手に真似されたら巷に同じような商品があふれかえってしまいますね。
こういった会社の商品には必ず意匠権が存在しますが、実は工業デザインだけにしか適用されません。
どういうことかといいますと、例えば私が絵を描いて売ったとしましょう。
これが以外にもすばらしい高評価をいただいてたくさん同じ絵を描いて大量に売ったとします。
しかし誰かが全く同じ絵を描いて、売ったとしても意匠権の侵害とはなりません。
意匠権には条件がありまして、「工業」という枠組みの中で「大量に生産される」ものに限っているのです。
例えば、自動車なんかも大量に生産される工業製品ですから、同じようなデザインが他社から発売された場合は意匠権の侵害となったりします。
ではここでちょっと、両者のデザインを画像で見てみましょう。
オムロンの体重計は「Karada Scan214」という名前の体重計です。

タニタは「FitScan FS-100」という名前の体重計です。

今回、意匠権の侵害となったのは、体重計の上面にガラスパネルを使用した部分が似ているということで、オムロンが訴えました。
確かに似てはいますが、同じようなものが巷にたくさんあるような気もしますね(笑)
裁判では昨年(2015年)の2月にタニタが意匠権を侵害しているということで、1億2900万円の支払いをするよう命じて、
それからお互いにさらに控訴するという、泥沼と化しました。
しかし、今回のニュースではお互いに和解し合ったということがニュースとなっているのです。
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ブログ管理人:大佐

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2016/01/15(金) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)