教科書問題、関わった教職員5000人以上というニュースがありますね。
今回はこのニュースをわかりやすく解説をしていきましょう。
我々が学校へ通っている時は、全員が決められた教科書を当たり前に使ってたかと思います。
まさか、そこに大人の事情がはさんであるなんてその頃には思うはずもありません。
ちなみにみなさん忘れてると思いますが義務教育中では教科書は無償で配られますからね!「教科書無償給与制度」といいます。
小学校・中学校・高等学校・といった学校の教科書を出版している出版社はたくさんあります。
問題となっている出版社の一つ、三省堂をはじめ、教育出版、東京書籍などその他いろいろあります。
こういった出版社がまず教科書を作り、それが本当に日本の学校で教える教科書としてふさわしいものなのか、
文部科学大臣の検定に合格してから初めて出版することができます。
そして検定に合格した教科書のみ出版することが許され、それらたくさんの出版社から教科書を一つを選んで、
それを使うことになります。
ではどのようにして選ばれるのか?ですが、
実はここにも法律があります。
「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律」です。
長い名前ですが、要するに教科書を決めるための法律です。
教科書自体は言葉の表現方法や資料の示し方等で決められます。これはみなさんが本屋さんで参考書を買ったときと同じようなものですね。
明確な基準というものはありません。(すでに文部科学大臣の検定に合格しているわけですから。)
ですが選ぶ人達と言うものはどういった人達でそういう経緯で選ばれるのかはよくわかりませんよね。
はい、お教えしましょう。
文部科学省で合格の烙印を押された教科書は、まず教科書の一覧表みたいなものにまとめられて、各都道府県の教育委員会を通じて、
それから各学校、各市町村の教育委員会に送られます。
一方出版社は、こんな教科書ですよ~と教科書の見本を各都道府県の教育委員会と各市町村の教育委員会、そして学校長に送ります。
各都道府県の教育委員会は言います。
「みなさん適切にこの中から選択してくださいね!」
しかし、たくさんの中から一つの教科書を絞るにはなかなか難しいものです。
そこで、学校の校長先生や教職員にも本の見本を見せて、どの教科書がいいのか参考意見を聞くために会議を開きます。
この会議を「教科書選定審議会」と言います。
会議と言いましても大それた会議ではなさそうです。教科書の展示会のようなものですね。
毎年6月~7月にかけまして、それを行っています。
こうして8月31日までに教科書を決めて、こんな教科書に決めましたよ!と各都道府県教育委員会などに報告します。
ここで、今回のニュースというわけですね。
この「教科書選定審議会」を行っているときに出版社が教員などにお礼として「図書券」やらなんやら金銭を渡していたと言うわけなんです。
確かにここで言えば教職員は「お客様」ですからね。
教職員には原則として、教科書を決める選択権というものはありませんが、結局は別にこの学校がママ~コレがいい!って言えば、
その教科書が普通にその学校で使われるようになるわけです。
きっとここの部分があいまいになっているためにこういった問題が起こってしまうと思われますが、
このようなことが教職員の中でも5000人は関わっていたということがニュースとなっているのですね。
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ブログ管理人:大佐

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2016/01/25(月) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)