米ホテル会社、キューバで運営へというニュースがありますね。
今回はこのニュースを小学生でもおバカでもわかるように解説していきましょう。
本日はちょっと歴史の勉強が大半です。でもわかりやすく解説していきますから安心してください。
アメリカにある、スターウッドホテル&リゾート・ワールドワイドというホテルの会社がキューバに3つのホテルを運営することになりました。
このホテルの会社は世界規模に展開するホテル会社です。もちろん日本にもこの系列のホテルがたくさんあります。
なんでキューバにホテルを運営するってことだけでニュースになっているかということですよね。
まずキューバはどこにあるかといいますと、ここです↓

カリブ海に浮かぶ島国ですね。アメリカとはとっても近い所にあります。
キューバは昔、スペインの植民地でして、大変圧政に苦しめられており、キューバは独立をしたい!と思っておりました。
そこで力をかしてくれたのがアメリカでした。
独立を進める為に、アメリカはキューバと組んでスペインをやっつけたわけです。これを「米西戦争(1898年)」といます。
つまりもともとキューバは昔アメリカと仲の良い国でした。
アメリカの助けもありまして、1901年にキューバに初代大統領が誕生し、1902年無事に独立を果たすことができました。
アメリカともまだまだ仲が良かったので、アメリカの企業はどんどんキューバに進出し、一方キューバもアメリカの企業が進出して来ることによって、最初は経済的にも豊かになると思っていました。
しかし、キューバの思惑は外れました。
アメリカ企業が進出し過ぎて、資源産業などをアメリカが独占してしまうような形になってしまいました。
貧富の差が拡大し、おまけに政治家もアメリカの企業から多くの献金を受け、政治は腐敗していきました。
国民はアメリカとキューバの政治に不満を持ちました。
その後は大統領が変わるなどしましたが、やはり安定的な政治が行われず、独裁政治、政治腐敗、マフィアは街中であちこち好き勝手、
米国企業も自由に独占的に企業が進出、貧困はますます増える・・・ともうキューバはどうしようもない状態に陥りました。
そこで現れたのが、みなさんも一度は聞いたことがあろう人物、「フィデル・カストロ」です。
カストロと言えば非常に強い社会主義の持ち主ですが、当初出てきたときは彼はそれほど強い社会主義を掲げていませんでした。
彼はとにかくキューバに革命を起こし、この腐りきったキューバをなんとかしようと戦いました。
アメリカの企業の資産を全て没収して、国営化(キューバの国の企業としちゃうこと)して、その頃にアメリカはソ連(ロシア)と仲が悪かったので、
ソ連と手を結びました。
そんなことをしているうちに次第に強い社会主義者となり、キューバも社会主義としてしまったようですね。
1962年2月、アメリカはキューバに制裁を下しました。
キューバのものを輸入したり輸出したりすることを禁止にして、なおかつ経済封鎖(銀行などを使えなくして、取引できなくすること)をおこなったのです。
その後、ソ連はひそかにキューバにミサイル施設の建設、ミサイルを搬入したことがアメリカにばれて、あやうく核戦争が起こりそうになりました。
いわゆる「キューバ危機」ってやつです。
さあ、キューバとアメリカはこんな感じの歴史があったことをわかったかと思います。
その後、なかなか両国は仲直りすることができず、長い間対立していました。
が・・・
去年の2015年7月に、キューバはアメリカと国交を回復しました。
これにはいろいろな背景がありますが、もう長いこと国交を断絶していてもしょうがないですし、アメリカ以外の国の企業がキューバと取引を着実にして、アメリカも焦り始めていました。
キューバ政府もアメリカと仲直りしたいと思っていました。
もちろん回復するにはいろんなやりとりが行われました。
キューバが経済制裁による損害賠償を求めたり、アメリカは勝手に国有化された企業の賠償を求めたりと。
まだまだ両国には解決しなければならない問題がたくさんありますが、両社が歩み寄ることで、関係は少しずつ改善していることには間違いないです。
そして、今回のニュースですよね。
アメリカのホテル企業がキューバで運営をするってことが今回ニュースになっているわけです。
▼大佐のブログが本になりました。

自己紹介
ブログ管理人:大佐

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2016/03/21(月) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)