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イタリアで政府保証スキームが活用されたとあったのですが、わかりやすく教えてください


イタリアの国内銀行が政府保証スキーム初活用というニュースがありますね。

さて、今回のニュースは題名を見る限りイタリアと銀行の話が出てくる感じですが、あとはさっぱりニュースの意味がわかりませんね。
ではではわかりやすく解説していきましょう。

まずは「スキーム」とは何かと言うことですが、英語では「scheme」と書きます。
意味は「枠組みをもった計画、計画を伴う枠組み」ということなんですが、それでもさっぱり意味がわかりません。

実はこの「スキーム」と言う言葉はちょっとニュアンスの違いで、意見がわかれたりしていたりもします。
「計画」とか「仕組み」とか「更生」と言う意味のほかに「陰謀」とかいう意味もあります。
ただし、日本のビジネスでスキームという言葉を使った場合、「陰謀」という意味でつかわれることはありません。

どんな時に使うかですけど、例えばですけど、会社を作るとします。
そしてその会社を作るために銀行からお金を融資してもらうときに、必ず欠かなければならない書類があります。

「事業計画」です。

事業計画には、どんな内容の仕事をするのかとか、従業員は何人とか、売り上げ目安とかいろいろ書かれています。
そういった事業をどんな風にやっていくかの「仕組み」を書いていくわけですが、これらをまとめて「スキーム」なんていいます。
ですが、「スキーム」という言葉は単独で使うよりは、上に名詞をおいて使われることが多々あります。

先ほどの例ですと「事業スキーム」とかいう使い方をします。
ですからその他に、「お金を返済をするときの仕組みを考えました」と言う場合は「返済スキームを考えました。」と言う風に使ったりもします。

しばしば「スキーム」は計画とかいう意味も含まれていますから「プラン(Plan (計画))」という言葉に置き換えれそうなのですが、
プランにしてしまうと、ちょっと意味合いが違ってしまいます。

「プラン」というのはおおまかに計画してるような感じの時につかいます。
一方「スキーム」と言いますのは、しっかりとした詳細な仕組み、計画のことを言うのです。

この辺が少しややこしいですが、ビジネスでしばしば使われる言葉なんで、覚えておきましょうね。

さて、今回のニュースはイタリアのある銀行がメインの話です。
イタリアのバンカ・ポポラ-レ・ディ・バリという銀行があります。かなりイタリアでは大手の銀行なのですが、
この銀行は先のリーマンショックにより、イタリア政府から公的資金(国が会社が潰れないように税金を使って支援すること。)を受けていました。

また、この銀行はたくさんの不良債権を持っており、不良債権の回収が思うように行っていませんでした。
不良債権といいますのは、例えば個人や企業にお金などを貸して、貸したはいいけど不景気などの理由によって、貸した側がお金を返せない状況で、
貸したお金が返ってこないようなことを言います。
土地や建物でも同じように所有者がローンを払えなくなった場合、不良債権化してしまいます。

具体的な不良債権の金額は明らかにされていませんが、10億ユーロ(日本円になおすと1260億円)と言われています。
この不良債権をどうにか誰かに売らなければならないのですが、もちろん売れないので、まずこの不良債権を「証券化」します。
まあ、簡単に言いますと、実態の無いものを、「証券」という実態があるものに変えるわけですね。

今回出てきた、政府が提案した「政府保証スキーム」っていう仕組み(どういう内容かまではわかりません)を銀行が受け入れる変わりに、お願いしてイタリア政府の保証をしてもらうのです。
政府の保証が付きますと、その証券化した不良債権は少しだけ高くなり価値があがります。
そうやって、不良債権になって誰も買わないものを、誰かがかってくれるようにさせているわけですね。

ただ、不良債権の中でも資金を回収できそうな比較的価値のある不良債権ぐらいしか売れませんから、なかなか全ての資金が回収できるとは言い難いですね。
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2016/03/28(月) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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