アメリカでスーパー耐性菌を確認というニュースがありますね。
今回は、我々の目には見えない恐ろしい細菌の話です。
アメリカで、とても恐ろしい細菌が確認されたのです。
スーパー耐性菌という名前の細菌です。
耐性菌・・・私達にはあまりなじみのない名前ですよね。
でも、この細菌は私達と非常に密接している細菌なんです。
人間は昔から様々な細菌の出現によって脅威にさらされてきました。
例えば「梅毒」なんてのも細菌の感染によって引き起こされる怖い病気です。
この梅毒、現在では医療の発達に伴い、比較的簡単に治療することができるようになりましたが、一昔前までは感染した場合の治療方法はほとんどありませんでした。
梅毒の治療薬として画期的な薬がありますが、みなさんは覚えてますでしょうか?
はい、ペニシリンですね。人生で一度くらいは聞いたことがあるかと思います。
フレミングという方がブドウ球菌を培養していたときに、アオカビがブドウ球菌の生育を阻止するという現象を発見したことから始まる、感染症を防ぐためにできた世界初の「抗生物質」です。
梅毒といった感染症を防ぐために、このペニシリンができたわけですが、今ではさまざまな抗生物質があります。
(大体5000~6000種類くらいあるそうですが実用されているのは70種類くらいです。)
抗生物質といいますのは、基本的に細菌をやっつけるためだけに特化した薬です。
細菌と言いますのは、ちょっと難しいですが細胞を持っていて、自己複製能力(増殖する能力)をもった単細胞生物です。
(ちなみにウイルスと細菌は違うんですよ!)
そう、栄養を摂取してエネルギーを生産する「生物」なのです。
生物の能力とはとてもすばらしい機能を持ってはいますが、それがかえって非常に恐ろしい能力になってしまうこともあります。
今回出てきた「耐性」という能力です。
「はしか」なんかが良い例ですが、一度かかると二度とこの病気にはなりません。それは体に「耐性」ができるからです。
二度とこの病気にかからなくなるのはとてもよい能力ですよね。
しかし、抗生物質で細菌を攻撃し続けると、細菌も今まで使ってきた抗生物質に大して耐性ができてしまうわけです。
つまり、従来から使っていた抗生物質が効かなくなってしまうのです。
これが「耐性菌」なのです。
今回、ペンシルバニア州に住む49歳の女性が尿路感染症という病気にかかりました。
そこで抗生物質で治療を行ったのですが、どの抗生物質も効かず、最終的に最高の抗生物質で治療をしたのですが、残念ながら制御が出来ませんでした。
免疫力が弱い人がこのスーパー耐性菌に感染してしまうと、治療方法は残念ながらありません。
このようなスーパー耐性菌が世界中で広まってしますと、人類は細菌によって滅ぼされてしまうかもしれません。
今回はこのようなことがニュースとなっているのですね。
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ブログ管理人:大佐

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2016/05/28(土) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)