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南スーダンで自衛隊の駆けつけ警護が問題になっているというニュースがあったのですが、わかりやすく教えてください。

南スーダンは東アフリカに位置する国です。
↓ここが南スーダンですね。

南スーダン


南スーダンの首都はジュバといいます。人口は830万人ほどの人口で約60ほどの民族がいます。
(ちなみに民族が多い場所では必然的に考え方、宗教観の違いでトラブルが非常に多いと言うことを覚えておきましょう。)

南スーダンは「南」と付いてますよね?
実は、もともとは「スーダン」という国があったのですが、政治の主導権を北部の「アラブ系イスラム教徒」に握られてしまったために、キリスト教の人達が「自分の国がイスラム系に支配されてしまう!」
ということで、戦争によって独立を果たそうとしました。

そんな戦いが約20年も続きました。(死者は200万人、難民は400万人も出たといわれています。)
その後は周辺諸国(欧米諸国やアフリカ周辺国とか)とかからの圧力によって、スーダンはそういった圧力に押され、2011年、南スーダンの独立を行うことができたのです。

しかし、若い独立国には問題が山積みです。
そう簡単に、独立したからと言いましても、全てが平和には訪れません。

例えば油田問題です。
スーダンと南スーダンの間には油田地帯があるのです。これをどっちが取るかと言う問題ですね。
またナイル川の取水権です。
こちらもそれぞれの言い分があるわけです。

そして先ほども言いましたが、多数の民族が住んでいますから民族同士の争いもあるわけです。
したがいまして、この南スーダンという国はとても不安定な国なわけですね。

そこで、この国の平和を維持するためにPKOという活動部隊が派遣されました。
PKOと言いますのは、国際連合平和維持活動(こくさいれんごうへいわいじかつどう)の略称です。

PKOは国連の「国連憲章(国連が決めた憲法のようなもの)」において紛争を解決したり、促したりする役目をする人達のことです。
このような人達が、まだ若くして独立した南スーダンをサポートしているのです。

このPKOに自衛隊も参加しているのです。

さあ、ここからが本題ですね。
まず、そもそも論として、PKOに自衛隊を派遣すること自体が日本の憲法に違反しているのではないか?
ということが問題になっています。つまり戦争に参加しているんじゃないのですか?ということですね。

皆さんもご存知の通り、日本は自国の守るためでしたら自衛隊によって武力により守りますが、他国の戦争に参加してはいけないように決められています。
(ですが、少し前に安倍総理が自国だけでなく中の良い国が他国に攻められた場合に後方支援(物資とか運んだり補充したりする)でなら助けることができるということをテレビで演説していました。)

要は憲法は改正してないですが口頭で後方支援はできる・・と、うやむやになっています。

そして、この「駆けつけ警護」というものが問題になっています。
「駆けつけ警護」といいますのはPKOやNGO(まあボランティアみたいなものです)の職員がもし襲われてしまった場合は、武器を持って助けに行く任務のことです。

ですがこれも、他国において武力によって解決する手段ですから「違憲」となってしまいますよね?

実は自衛隊にはPKO五原則という24年前にできた原則があるのです↓

・紛争当事者間で停戦合意が成立していること
・当該地域の属する国を含む紛争当事者がPKOおよび日本の参加に同意していること
・中立的立場を厳守すること
・上記の基本方針のいずれかが満たされない場合には部隊を撤収できること
・武器の使用は要員の生命等の防護のために必要な最小限のものに限られること

なんだかいろいろ書いてありますが、上のPKO五原則と南スーダンで活動している自衛隊の活動には厳密に見ると、原則とズレがあったり、憲法に違反しているんじゃないか?・・ということで問題になっているわけですね。

駆けつけ警護、わかってもらえましたか?
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大佐
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2016/09/23(金) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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