今回はMBOという言葉をメインにこのニュースを解説して行きたいと思います。

アデランスと言えばカツラというイメージが定着していますね。
今では女性用のウイッグなど、いろいろな商品を販売していますね。
アデランスは1969年に設立しました。
新宿に本社があり、殆どの人がこの会社の名前を知っているかと思います。
ですが、経営がここの所うまくいかず、上場廃止になる予定となりました。
上場廃止というのは、証券取引所でこの会社はもう経営が危ういので、証券取引所で株の取引をさせないようにすることです。
何故なら、会社が倒産した場合、株価は紙くずと化すので、この株を購入したり売ったりしている投資家を守るためにそうするのです。
上場廃止されるからといって、すぐに会社は倒産となることはならないですが、やはり世間的には会社が倒産するというイメージが強いです。
また経営的にも証券取引所から取引を中止させられるぐらいなので、復活するのはなかなか難しいところが現状です。
そこでMBOという単語が出てきます。
MBO(えむびーおー)は、マネジメント・バイ・アウトの略称です。
よく、経営が破綻しそうな会社をM&A(ある会社と合併して、新しく事業を展開していくことです。)したり、
買収(ある会社をお金を出して購入することです。)したりする方法が取られますが、そのように会社が危険な時に行う手法です。
M&Aや買収は、他の会社がある企業に行うということで、「外部」が行うことですが、MBOはちょっと違ってまして「内部のM&A」とも言われます。
例えばですが、親会社が倒産しそうだけど子会社はすごく経営が順調な会社があるとしましょう。
そこで、子会社が親会社の株式を買い取るのです(わかりやすく言いますと、子会社が親会社を買収するのです。)。
そうすれば親会社は子会社の傘下にはなりますが経営を続けることができますよね?
その他にも例を挙げてみましょう。
例えばある会社があって本業はすごく順調に行ってるんですけど、会社が行っている投資が全然うまく行ってなくて赤字の会社があったとします。
投資の部分が非常に重荷になってますから、そういった場合は、本業と投資を切り分けてしまいます。
そして、経営陣がお金を出し合って新しく会社を作り、本業のみを行う会社、投資だけをしている会社に分けてしまうのです。
なんだか、ちょっと卑怯な印象がありますが、これによって投資だけの会社は潰れても本業を行っている会社は生き残ります。
また株式を子会社に購入してもらうということで、一時的にお金が入りますから、そのお金で事業を立て直すこともできます。
こういったことをMBOというのです。
さて、アデランスでは今回、子会社に株式を購入させる、子会社の買収という手法をとりました。
上場廃止は避けることはできないのですが、これによって会社の存続はしていく可能性が出てきます。
MBOとアデランスのニュースわかってもらえましたか?
▼大佐のブログが本になりました。

自己紹介
ブログ管理人:大佐

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2016/10/17(月) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)