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年金法改正案(年金カット法案)を行った理由は何ですか?これから何が変わるのですか?わかりやすく教えてください。


国民年金改革改正法案が衆議院本会議で可決されました。
別名、「年金カット法案」などと呼ばれている法案ですが、どういったものなのかわかりやすく解説していきましょう。

ねんきんき

まずは下の今後予想した日本の未来と年金の例をみてみましょう。

未来予想図① 将来的に物価が上がり、賃金も上がった未来。

将来的に物価が上がった場合、これに合わせて今の若者達に払う賃金も上がる未来が考えられます。

何故なら物価が上がれば、入るお金が入ります。そして企業が儲かるので従業員に払う賃金も増えるからです。
従業員は賃金が上がるので、物を買ったりとお金をたくさん使うようになります。

これがうまく回れば世の中にお金が回りますよね?

ただし「賃金が上がると、それに伴って個人が支払う年金の金額も増える。」というのがあります。

未来予想図② 物価が下がって、賃金もさがってしまう未来。

では、もし物価が下がって、賃金も下がってしまう未来だったらどうでしょう?
こうなってしまうと、世の中にお金は回りません。

ただし「賃金が下がってしまうが、個人が支払う年金の金額は減る」というのがあります。

未来予想図③物価は上がったけど賃金が下がってしまう未来。

物価だけ高くて、賃金が下がってしまう場合はこれまた、消費がされないので世の中にお金が回らなくなってしまいます。

ただし「賃金が下がってしまうが、個人が支払う年金の金額は減る」というのがあります。

このように未来を考えていきますと、年金を支払う人達の未来ががなんとなく見えてきます。

では年金を貰う側にとっての未来はどうでしょう?
もし、未来予想図①の「将来的に物価が上がり、賃金も上がった未来。」ですが、残念ですがこの未来はあっても、年金を貰える額が増えるわけではありません。

何故なら日本の人口はこれから減り続けます。
例え物価が上がり、賃金も上がったとしても年金を払う人達が必然的にいなくなるので、この未来像では年金の額が増えないからです。

では、未来予想図②と③はどうでしょう?

もうこの未来では、説明する余地もなく、年金を貰える金額が減ります。
おまけに人口が減少しますから、なおさら貰えません。

と・・・いうことは??

結局、どんな未来になっても「結局年金を貰える金額は減る」というのが現実のようです。

何故、こんな未来の例を上げたかと申しますと、「結局年金を貰える金額は減る」という現実を踏まえた未来しか日本は見えないと政府は見ているからなんです。
そこで年金改革改正法の中で二つのことを盛り込んで考えられました。

一つは「賃金と物価」です。(これを賃金・物価スライドといいます。)

今までは、賃金が下がっている状況下だったとしても、結局はどこからか補填して年金を受け取る人達に払う年金の総支払額というのは変えませんでした。
そして、物価が上がったり下がったりした場合に、年金の支払額を変えて来たのです。

ですが、これからは物価という概念はとりあえず捨てて、世間の賃金が下がっている時は年金の総支払額も下がるというように、賃金の上げ下げによって年金の金額が変わりますよということになったわけです。

もう一つは、「社会情勢」です。(こちらはマクロ経済学スライドといいます。)

先ほど、例の中に人口の減少という社会情勢が出てきたのですが、こういった「社会情勢」というものを盛り込んであるのです。

仮に未来予想図①のように、物価が高くなって賃金が増えた場合は年金を支払う金額が増えなければならないのですが、そうではなく、今の日本の社会情勢を考え、支払う金額を抑えたり調節していきましょうということになったわけです。

これは将来的に若者達が貰える年金を守るために行われた法案ですが、逆に年金を貰っている人達の金額が減ってしまう、つまりカットされてしまうわけです。

これが「年金カット法案」とも呼ばれているゆえんですね。
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大佐
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2016/11/30(水) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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