銀行への預けっぱなしのお金(休眠預金)が、今後いろいろなことに使われることになるというニュースです。
今回はこの休眠預金についてわかりやすく解説していきたいと思います。

多くの方は銀行へお金を預けていると思います。
大体ですが、7割近くの日本人は「ゆうちょ銀行」を使用しており、使い分けをしたりで平均、3個の口座を持っているようです。
銀行に預けたお金はもちろんあなたのものですが、実はある条件を満たすと、理論上では自分のお金ではなくなってしまいます。
といいますのは10年、もしくは5年間銀行にお金を預けたままで、一度も取引(口座からお金を取り出したり、入金したりしない)されないと、「休眠」とみなされ、自分の預金を返してもらう権利がなくなってしまうのです。
そうなってしまいますと、自分のお金ではなくなり、銀行のものとなってしまうのです。
このようなものを「休眠預金」と呼んでいるのですが、銀行が他人のお金を管理するシステムでお金がかかったりしてしまうので、こういうことにしているのですね。
この休眠預金、年間どのくらいあるかと言いますと、実に約500~600億円ほどあります。
何故、こんな事になってしまうのかと言いますと、例えば単純に口座を使っていなかったり、認知症になってしまった方、亡くなってしまい遺族が管理していないといった理由からあります。
休眠扱いは銀行によって異なっていまして、口座単位(普通預金や定期預金)だったり、10年、もしくは5年間取引されていないと「休眠」とみなされるようです。
ただし、先ほど「理論上では」という一文を加えていたのにお気づきでしょうか?
実は基本的に、どの銀行でも10年経とうが20年経とうが、通帳などを持っていけば引き出せるようになってはいます。
ここが、日本のサービスのすごい所ですよね。
リそな銀行の場合、休眠扱いになりそうになった時、自宅に「休眠」となってしまいますよというお手紙が届けられ、それでも利用がない場合は「休眠口座管料」というものが引き落とされます。
そして、口座にお金がなくなるまで引き落としがされて、なくなったら自動的に口座が解約されるシステムになっています。
さて、今回のニュースでは、この休眠預金を今まで銀行のものとしてきましたが、これを民間の公益活動費として使用していくことになったのです。
例えばですが福祉や、若者の支援に使われたりするようになります。
しくみはこんな感じになっています。
まず、銀行にある休眠預金を「預金保険機構」という所に預けられます。
預金保険機構といいますのは、例えば銀行が破綻した場合に私達が銀行へ預けていたお金を変わりに支払ってくれたりと、言わば銀行の保険屋さんですね。
その後、預金保険機から中立的な立場を持っている「指定活動団体」という場所にお金が移動します。
そして、指定活動団体からさらに「資金分配団体」という所を通じて、NPO法人というよな所へ助成金として使われたり、貸付が行われたりするわけです。
ただし、こういった休眠預金と言いますのは違法な団体や、勝手なことに使われやすいお金であるために、しっかりとした監視機関が必要という課題が残ってもいます。
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ブログ管理人:大佐

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2016/12/05(月) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)