コムキャストという会社がゼネラル・エレクトリックから株を買い取ってUSJを100%子会社化することがわかりました。
今回はこのニュースを詳しく解説していきたいと思います。

USJというテーマパークは皆さんご存知だと思います。
私はまだ行ったことがありませんが、ハリーポッターやスヌーピーといったアニメなど様々なアトラクションがあるテーマパークですね。
USJは言うまでもなくユニバーサル・スタジオ・ジャパンの略称ですが、わざわざジャパンなんて名前が付いています。
実はUSJというのはは、外資系の企業です。(外資系企業というのは外国にある企業のことです。)
USJを経営している会社は「NBCユニバーサル」というニューヨークにある会社なんですね。
エンターテイメント事業を手がけている会社です。
この会社はもともとどのように作られたかと言いますと、「ゼネラル・エレクトリック」という会社の傘下にある「NBC」という会社と、「ヴィヴェンディ」という会社の傘下にあった「ヴィヴェンディ・ユニバーサル・エンターテイメント」という会社が一緒になって作り上げた合弁会社です。
傘下といいますのは、例えば自分が今働いている会社があったとします。
その会社の株式を、別の会社がたくさん保有(51%以上)していた場合傘下となります。
また、ある会社からたくさんの出資をされて作られた会社なんかも傘下といいます。
合弁会社といいますのは、ある会社とある会社が共同で出資をして設立した会社を合弁会社といいます。
「ゼネラル・エレクトリック」は通称、「GE」と呼ばれる会社でしてアメリカコネチカット州にある会社です。
電気機器や軍需産業、航空宇宙産業、金融・・まあ幅広い分野に手を出しているとても巨大な会社ですね。
NBCユニバーサルはGEから80%の出資、ヴィヴェンディから20%の出資をされて作られましたので、GEの傘下にあった会社のわけです。
さて、ここから今度は「コムキャスト」という会社が出てきます。
アメリカのペンシルバニア州にある、ケーブルテレビやインターネットプロバイダー最大手の会社です。
コムキャストは悩んでいました。
というのはケーブルテレビが時代に合わず売り上げが伸び悩んでいたからです。
そこで、エンターテイメント事業をあらたに取り入れようと言うことになったのです。
そのころ、GEも経営に悩んでいました。
金融危機のあおりをうけて、経営がうまくいかずさまざまな経費を削減しており、傘下にあったNBCユニバーサルの経費も減らされていきました。
お金がないのでいろいろと売却していましたが、現金がとにかく欲しいという状況になっていました。
コムキャストはこうした状況によって、GEの傘下であったNBCユニバーサルを買収することになったわけです。
買収は株式の51%を取得してしまえば、買収が達成できます。
2009年12月、ついにコムキャストは株式の51%を取得してNBCユニバーサルを買収することが出来ました。
これによってNBCユニバーサルはコムキャストの傘下に入りました。
ただし、そうやすやすと手放すこともGEは致しません。
GEはヴィヴェンディが持っているNBCユニバーサルの株式をすべて購入してNBCユニバーサルの株を49%取得しました。
ただ残りの49%をGEが持っておりますと、いろいろと不都合が出たりしてしまいます。
確かに買収したコムキャストからああしろこうしろと言うことが出来ますが、GEもコムキャストほどではないですが意見を言う権利はあります。
正直、メンドクサイですよね。
そこでゼネラルエレクトリックから残りの49%の株を167億ドル(1兆5600億円)で購入して、完全子会社化したというわけです。
これによって完全にGEの介入はなくなり、コムキャストは完全子会社化にすることによって利益を得ることができます。
NBCユニバーサルはとても業績のよい会社でして、167億ドルを払ったとしても、毎年数百億円の利益を生み出します。
167億ドルを投資してもしっかりと還元が期待できるそうです。
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ブログ管理人:大佐

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2017/03/01(水) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)