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同一労働同一賃金を行うため厚生労働省が行おうとしている政策をわかりやすく解説してください。



厚生労働省の検討会にて、正規社員と非正規社員の待遇の差を改善するために、企業に対しての説明義務と言った報告書をとりまとめました。
今回はこのニュースを分かりやすく解説したいと思います。
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厚生労働省とは何をしているところかと言うところから始めましょう。

厚生労働用には約3万人の職員が働いています。
この職員たちは私達の生活をよりよくするためのサポート職員といって良いでしょう。

生まれた瞬間から年を取って亡くなるまで関わっているというのが厚生労働省ですね。
例えば、赤ちゃんを生む前、生んだ後の費用の補助、食品に含まれる添加物に危険なものが入っていないか確かめたり、医療保険、労災保険、年をとって介護が必要になったときの介護サービスの補助もしています。

そして、今回ニュースにも関わっている、労働条件の確保や安全で快適に働けるような環境を支援するのも役割です。
ですから正規社員と非正規社員の待遇改善に厚生労働省が動いていかなければならないのです。

正規社員と非正規社員の違いと言いますのは厳密に法律で定められているわけではありませんが、一般的に期間が定められていないのが正規社員です。
非正規社員はアルバイトやパート、契約社員や派遣社員です。契約によって期間が定められている事が正規社員との違いですね。

こういった正規社員と非正規社員に対して同一労働同一賃金をしていこうということです。

同一労働同一賃金といいますのは、職務内容が同じで同じような労働をしている労働者に対して、同等の賃金を支払うべきだという考え方です。

何故こんな考えを打ち出したかといいますと、最終的にたどり着く先は景気の回復ですね。

安倍首相は、1億層活躍社会という目玉プランを押し出しました。
50年経っても日本の人口を1億人に維持して、少子高齢化を歯止めをかけて、家庭でも仕事場でもみなさんが活躍できるようにしようというものです。

ちなみに今のままでの計算ですと2060年頃の日本の人口は8700万人以下となります。
人口を増やすには、景気が良くなって子供を育てられるだけの余裕が各家庭に出てくれば人口が増えます。

そこで賃金が正規社員より低い非正規社員の賃金を増やし、日本の市場にお金が回るようにしようと「働き方改革」というものを考えたわけですね。
(非正規社員は日本で4割ほどいます。)

また、正規社員と非正規社員の賃金格差が社会問題となったからです。
今になって何故顕著に正規社員と非正規社員の賃金格差が出ているかといいますと、これは完全に時代の流れですね。

実は今となってはよく非正規社員という言葉を良く聴きますが、昔も非正規社員といいますのが当然いました。
ですが、今と昔では非正規社員の数も少なかったですし、非正規社員に対しては補助的な役割だけを課すという線引きができていたのです。

それが時代と共に派遣という雇用形式がたくさん増えてきて、どこから非正規社員の業務にするかの線引きがわからなくなってしまったんですね。

給与の決め方も、正規社員の場合は「長期間勤めあげた時の総合的な能力」を評価して決められているのに対し、非正規社員の場合は現在就いている現場の仕事の価値によってお給料が決められてしまうので賃金格差を解消することができなくなってしまったのです。

つまりこれらの状況を解消しなくては同一労働同一賃金を達成することができないと言うことになりますね。

同一労働同一賃金を日本で本当に行えるのかといいますと非常に難しいことです。
日本で長年行ってきたこの環境を変えることは容易ではないですからね。

そこで、厚生労働省は現在このようなことを報告書としてまとめ進めています。

「正社員と非正規社員の待遇が何故違うのですかと言う説明義務を強める」

「待遇の差に合理的な理由が無い場合は、裁判ではなく迅速に救えるように行政上の紛争解決制度を設ける」

要は、待遇の説明を会社からさせて、おかしい場合は裁判などをわざわざ通さなくてもすぐに処分を下すということにしていこうとしてるわけですね。
これはなかなか良い案ですね。

日本では今のような賃金格差が目立っていますが他の国ではどうでしょう?

実はヨーロッパ諸国では、ほとんどが現場の仕事の価値によってお給料が決められています。
何故なら時間あたり賃金を同一にするルールが確立されていて、日本のように企業別ではなくて職種別、産業別に賃金を決めているからですね。

ただ給料格差はもちろん場所によってはあるのですが、客観的な理由があれば賃金格差を認めています。

このままそっくり日本に導入することは難しいかもしれませんが、他国の政策をヒントに日本も変わってくるかもしれませんね。
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ブログ管理人:大佐
大佐
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2017/03/22(水) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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