中国の首相である李克強(リ・コクキョウ)首相は「南シナ海にある人工島は民間用の島だ」と主張したことがニュースとなっています。
今回はこのニュースを分かりやすく解説して行きたいと思います。

李克強(リ・コクキョウ)さんは中国の首相です。
中国の政治家、第7代国務院総理であり首相ですね。
国務院といいますのは行政機関ですね。日本で言えば内閣と同じ存在です。
国がどのように政治を行っていくかなどを決めていく場所です。
これの一番偉い方が李克強(リ・コクキョウ)さんで、日本で言えば安倍総理の地位です。
あれ首相って一番偉い人じゃなかったっけ?と思うかもしれませんが、違います。
李克強さんは中国全体の中で言えば、ナンバー2です。
ではナンバー1は誰かと申しますと、習近平(シュウキンペイ)国家主席です。
元首なんていいますが、国家主席は日本で言えば天皇、海外だと大統領の地位です。
政治の行政権というものはないのですが、法律を公布したり、首相を任命したりする権限を持っています。
党・国・軍のすべてのトップが国家主席です。
さて、李克強首相が現在オーストラリアを訪問していますが、南シナ海にある人工島についてこのように言いました。
「主に民間用の島である」
では、南シナ海にある人工島についてちょっと見てみましょう。

南シナ海は図でもあるとおり、中国、台湾、フィリピン、インドネシア、ベトナム・・・といった国々に囲まれている海域です。
人工島は1つではなくたくさん浮かんでいます。
ここの海域で各国が領有権(自分の国の領土・海域だ!と主張すること)を主張しています。
実は昔はこの海域はどの国もたいして関心を示していませんでした。
しかしながら、この海底に石油、天然ガスの資源が眠っていることがわかってからさまざまな国が自分の国のものだと主張するようになりました。
特に中国ではこの南シナ海に対して強く反応し、要衝としてこの海域を手に入れたいと思いました。
要衝といいますのは、軍事や、交通、産業の上で大切な地点のことを言います。
この海域を支配できれば、海上交易の権利を得られます。
ほとんどは石油を運ぶタンカーがこの海域を通るのですが、この海域を通す通さないの権利が生まれますし、安全保障という面でもこの海域を手に入れておけば軍艦を配備させて国を守ることも出来るからです。
では、この人工島はどのようになっているかといいますと、簡単に民間人が入れないようになっています。
兵隊がこの島に小さな小屋のような基地を設置していて、日夜監視を続けて島を守っているのです。
ですが、これは中国以外の国の話です。
中国では南シナ海に製造した人工島が7島ほどあるといわれています。
兵隊の配備はもちろんのことなのですが、なんとミサイル迎撃システムを含む防衛施設を設置しております。
これは人工衛星の写真から判明しました。
現在では面積13キロ平方メートル、他国の6倍のスピードで建設が今も続けられていると言われています。
他国では兵器をおくまではしていないので、かなり際立った行動として問題視されています。
明らかに軍事拠点としての人工島と見受けられますが、これに対して李克強首相は、軍事拠点ではなく民間用と説明したわけです。
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2017/03/24(金) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)