イギリスがEUに離脱の通告をしたことがニュースとなっています。
今回はこのニュースを解りやすく解説していきたいと思います。

そもそも何故EUから離脱したいのかといいますと、メリットが無いからです。
もともとEUを作ったきっかけは、EUに加盟している国が協力してアメリカのように経済でも軍事力でも強い国にしていこうということでした。
しかしながら現在EUでは難民を次々受け入れており、難民への為に使われる税金がかかり、使用しているユーロという通貨も価値が上がらずといったことでイマイチ経済もパッとしません。
特にイギリスにはたくさんの難民が逃げてきました。
何故ならイギリスは難民に大人気だからです。
イギリスでは医療施設を無料で使用できたり、住居が与えられたりしますので難民はイギリスを目指し、結果的に膨大な税金が難民に使われているのです。
じゃあ、難民の受け入れをやめればいいじゃん・・・と思うのですがEUに加盟している国は難民の受け入れを拒否することが出来ません。
そこでイギリスは2016年6月に国民にEUを離脱するべきかとどまるべきかの国民投票を行い、51.9%が離脱するべきだということで離脱の方針を固めました。
そして今回、正式にEUから離脱をいたしますよと表明したのです。
さて、イギリスがEUを離脱するのはなかなか簡単ではありません。
まず、離脱するにはEUに対して離脱する国が「離脱通告」というものをしなければ始まりません。
今回のニュースはこの段階です。
今の段階では離脱をしますよとEU側に言っただけの言わばスタートラインに立った状況です。

離脱通告をしたからといってもすぐに離脱はできません。
そこから、イギリスとEU側の加盟国とのやりとりが行われます。
ここで重要なのが「リスボン条約」という条約です。
これは2009年に発行した、EUについての基本条約というものです。
いろいろなことが書いてありますが、EUから離脱したい時はこのように手続きをしたり交渉したりしなくてはなりませんということもかかれており、これに従わなくてはいけないのです。
ここで面倒くさいのが、特に「EUと離脱する国との間で将来の両者の関係の枠組みを決める離脱協定について交渉する」というものです。
EUから離脱しますと、貿易やら通貨やら税金やら、他国との関係性やらいろいろと解決しなくてはならない問題が生じます。
これらのことについて、イギリスとEU加盟国で合意をされなくてはならないのです。
仮に合意が全然されなくて、イギリスが「ウルセー!」と言って勝手に離脱した場合は、EUの条約や法律にしたがって、今後のイギリスは村八分にされてしまいます。
その後にこれらの合意内容をヨーロッパ理事会の人達が話し合って最終決定を下します。
交渉などが長引いてしまった場合、期間が延長することも出来ますが、基本的にこういったことを2年以内に行います。
イギリスはこれからが離脱に向けての勝負どころです。
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ブログ管理人:大佐

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2017/03/31(金) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(2)