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トルコで憲法改正の国民投票が行われたというニュースをわかりやすく解説してください。その①


今月(2017年4月16日)にトルコで憲法を改正した方がよいのかどうか?ということで国民投票が行われました。
今回はこのニュースについてわかりやすく解説していきましょう。

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トルコはここにありますね↑
黒海と地中海に挟まれている国で人口は7980万人、首都はアンカラといいます。
ちなみにトルコ行進曲はトルコで作られた曲ではなく、オスマン帝国(昔のトルコです)の軍楽隊に影響を受けてモーツァルトが作った曲です。

トルコでは国民のほとんどがイスラム教です。

ですがトルコは非常に面白い国でして「政教分離」という理念をかかげている国です。
政教分離というのは政治と宗教を切り離して、宗教に政治が関与したり宗教によって政治が染まらないようにしている政策です。

なぜかといいますと、オスマントルコというかつてあったトルコは宗教にこだわりすぎて滅んだということで、宗教に染まらないような政治にしましょうという考えが広まったからです。

じゃあ政治家だけは無宗教の人がなってるの?と思うかもしれませんが政治家の中にもイスラム教の人はたくさんいます。
イスラム教の宗教心が強い議員だとしても国の理念が政教分離なのでイスラム教と政治を切り離して議員をしているのです。

さて、政治と宗教を切り離すといってもイスラム教の議員がいればイスラム教の色がどうしても出てしまいます。
トルコの中にはいろいろな政党があるのですがこのイスラム教の色が濃い政党が「公正発展党」です。

現在のトルコの大統領、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領も、もともとは2003年から「公正発展党」という党にいて首相を11年間務めていました。

公正発展党は中道右派なんて呼んでいるんですが、伝統的なイスラム教を守っていこうと思う議員が多い政党です。
けれど先程言いましたように政教分離でイスラム教を前面に押し出すことはできません。

ですからイスラム教の教えである「公共の場でお酒を飲んだりすることを禁ずる」という政策を打ち出す案を主張することもあれば、イスラム教の女性が被る黒い被り物(ジャーブ)を別に被らなくてもいいよと言う政策も打ち出したりしました。

政教分離と宗教ってのは大変複雑になってしまいますね。

この公正発展党、非常に国民からは人気が高い党です。
何故なら先程も言いましたが国民のほとんどがイスラム教ですので、伝統的なイスラム教の色が濃い党派を応援したがるのです。

それにしっかりと結果も残しています。
公正発展党によって年に数パーセントの経済成長も遂げていますし、医療も国民に広く行き渡らせています。イスラム教の価値感を大事にする事と、加えて西欧諸国のような民主主義も掲げているからです。

ちなみに伝統的なイスラム教を推し進めているのに西欧諸国のような民主主義を掲げるって矛盾してない?って思った方もいるはずです。

これは恐らくトルコの国民でさえも思う所があります。が・・・ここの込み入った話は無視しましょう。
この続きは次回にお話し致します。(トルコの話は複雑で長い・・(疲))
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2017/04/19(水) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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