今回は改憲についてわかりやすく解説していきましょう。

改憲とは一言で言うと「憲法を変える」という事です。
簡単に言いましたが、憲法を変えるという行為はそう簡単な話ではありません。
憲法が変わると言うことは、国の方針や私達の生活のあり方までもが変わってしまう非常に重大なことなのです。
現在の首相は皆さんもご存知、安倍さんですよね。
安倍首相は自民党に所属しておりますが、安倍首相をはじめ自民党では憲法を改正した方がよいと考えており、新しい憲法の草案を取りまとめました。
これは2005年の時に、自民党の結党50年に合わせて行われました。
なぜ、憲法を変えようと思ったのでしょうか?
それはやはり現代の日本の価値観や問題に対して今までの憲法では対応できないからです。
日本の憲法は、1889年にできた「大日本帝国憲法」という憲法から始まります。
しかし、それから時代を経て第二次世界大戦が起こり日本は敗戦。そこで新しい憲法が出来上がりました。
これが今の「日本国憲法」です。
当時は時代に合った新しい日本の憲法ですが、それから既に70年が経過し、日本も世界の状況も変わりました。
時代が変わったから憲法も変えなきゃいけないという話ではないのですが、やはり日本の憲法を変えなくては現在の様々な問題に対して対処できない部分があるわけです。

では改憲といいましても何を変えるのかと言うことですよね?
憲法改正草案はこんな風に変えようとしています。
■天皇は象徴ではなく日本の元首にする
日本国憲法の第一章には「天皇は、日本国の象徴であり~」という一節があります。
現在の天皇は「象徴」としています。(天皇の象徴とはこれだけでかなり深い解釈が必要なので省きますね。)
これを「元首」にします。元首は一国を代表する機関ですね。
まあ、神様のようなふわっとわかりにくい存在が象徴ですが、これに対して具体的に表しているのが元首ですね。
■国防軍を保持する
自分の国だけを守る為の自衛隊ではなく、国防軍という軍に置き換えて、同盟国が戦争となった場合は参戦できるようにします。
■個人をメインにする尊重ではなく家族を単位として尊重する
個人ではなく、家族を尊重します。
例えば歳を取った親の介護や扶養する義務といったように家族が助け合うことを強調しています。
つまり国も助けはしますけど、まずは家族同士が助け合う様にしましょうという感じです。
■首相は緊急事態を宣言できる
普通、法律は国会議員がいろいろと話し合って決まりますが、緊急事態宣言を首相ができるようになりますとその期間は自由に法律が作れるようになります。
国民もその法律に従わなくてはなりません。
■憲法改正手続きの緩和
戦後に出来た憲法はGHQによって、二度と戦争を起こさないように、また権力を首相が持たないようにしたガチガチに固めた憲法を作りました。
しかし、これでは時代が変わった時に対処できないので、憲法を変えたい時に手続きを緩くしようと改正するわけです。
■表現の自由の制限
日本では表現の自由という憲法があります。
しかし自由であるかもしれませんが、それには責任が伴いますし、いくら自由だからと言っても迷惑をかけたりするのは違いますよね?
そこで秩序を乱すような事や迷惑をかけるような表現の自由は制限するという事です。
だいたいこんな感じで改憲草案がまとめられてますが、まだまだこれらは解釈の仕方や定義など、問題がたくさんあります。
例えば表現の自由の制限で、秩序をみだすような行為と書きましたが、秩序を乱した行為は何処から線引きすればよいかわかりにくいですよね。
ですから、これらには時間がかかりますし、そもそも憲法を簡単に変えて良いのかと言う話にもなります。
改憲は非常に難しい問題ですね。
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ブログ管理人:大佐

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2017/05/02(火) | 政治のお話 | トラックバック(0) | コメント(1)