日本に金を密輸する犯罪が後を絶ちません。
今回はこのニュースをわかりやすく解説したいと思います。
現在の金の価格は1グラム4800〜4900円台で大体取引されています。
この所の北朝鮮問題やらで金の価格は跳ね上がりました。
有事の金(戦争や不況などが起こった時に値段が上がったりします)とも言いますが、この金を海外から日本に持ち込んで国内で売るという行為が今かなり多く起こっているようです。
もちろん理由はお金儲けの為なのですが、そもそも儲かるのでしょうか?
金の価格というのは世界共通です。
というのは金は国際価格という、世界基準があるからです。
金の国際価格は、1トロイオンス(約31.1035グラム、貴金属などはトロイオンスという単位を使います。)当りの価格をドルで表示し、取引されています。
なぜドルで取引きされているのかと言いますと、世界で一番使われていて、他の通貨に比べてあまり通貨の価値が上がったり下がったりせず安定しているからですね。
ですから日本だけが極端に高かったり、低かったりするということはありません。
ただ、金の価格は取り扱ってる会社によって値段が違ったりします。
例えば金を購入しようとして、取り扱ってる会社を見てみますと価格が安い会社があったり、高かったりする会社があります。
これは大量に金を仕入れたり、安い時に大量に金を仕入れたりすることによって値段に違いが出てくるわけです。
さて、日本では海外から金を持ち込みますと消費税がかかる仕組みになっています。
ただし、20万円を超える金を持ち込んだ時です。
100円玉は4.8gです。1g、4800円の相場で金が取引されているのなら、コイン程度の重さの金を海外から持って帰っても問題はありません。
しかし、20万円以上の金を海外から持ち込んだ場合は、税関に引っかかり8パーセントのお金を払わなくてはなりません。
1000万の金でしたら80万円も払う事になりますね。
そこでこっそりと密輸をして消費税を取られないようにするのです。
あれ?でも金の価格は世界共通って事は1000万円の金を 日本で売っても1000万で儲からないんじゃ・・と思うかもしれません。
実は日本では、金を買い取ってくれる取扱店は消費税分もプラスして買い取る仕組みになっているのです。
つまり1000万の金なら1080万となって買い取ってくれます。
80万円も儲かるわけですね。
この制度を利用して、悪い人達は金を密輸しようとするわけです。
おいおい儲かるじゃないか!
一つやってみよう!・・なんて思ったかもしれません。
残念ながらこれにはリスクが伴います。
まず見つかれば関税法違反で捕まります。
それに消費税と罰金があなたに課せられます。
持ち込んだ金も没収されたりもして、所有者に返されません。(没収されない時もあるようですが)
運良く見つからなくても、大量に金を買取業者に売るには身分証が必要です。
ですから、やらない方が賢明ですね。
もちろん怪しい人が来て、お金をあげるから日本にこれを届けて欲しいと言われても受け取ってはいけませんよ。
金を密輸している人達は大きな犯罪密輸グループややくざです。
密輸による脱税額は年間2億4千万円にのぼると言われています。
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ブログ管理人:大佐

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2017/06/16(金) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(2)