6月20日は『世界難民の日』です。今回は世界難民の日が作られた経緯や難民の数、日本の難民への受け入れなどをわかりやすく解説したいと思います。
『世界難民の日』は2000年12月4日に国連によって作られた日です。
難民の日が作られたもともとの発端はアフリカに関係があります。
アフリカの中にあるいろいろな国で、紛争や民族対立や宗教対立などで国がぐちゃぐちゃになってしまっていたのを、それぞれの国を尊重し、平和的に解決していこうとアフリカの首脳達が集まって、『アフリカ統一機構』を作り上げました。
けれどアフリカだけでなく、難民は中東など世界に沢山いるということで、国連が深刻な問題と受け止めて、『世界難民の日』が作られたのです。
世界では様々な戦争や紛争が起こっています。
大きなものからメディアには発表されていないようなものまであり、はっきり言いますと実はどのくらいあるか正確にわかっていません。
今回は一部だけご紹介します。
シリア内戦
2011年アラブの春という革命が起こりました。これは独裁政権を倒して民主化(民主主義のことですね。)をする革命でした。
チュニジアで最初に起こったのですが、他の国々にも革命が広がり、シリア国内でも起こりました。
シリアではイスラム教のアラウィー派に属するアサド大統領がおり、政治家も国の政策の仕方もアラウィー派で占められていたため、大多数がスンニ派に属する国民の不満が爆発し、2013年にアサド大統領が率いる政府軍と国民が率いる反政府軍で内戦が勃発しました。
南スーダン
自衛隊が平和維持活動をしていた事でよくメディアに登場していた南スーダンですがこの国はスーダンという国が宗教によって対立した為、南スーダンという新しい国を作り独立しました。
しかしせっかく独立したのに、今度は内部でまた紛争が起こりました。もともと独立の為に一緒に戦っていたキール大統領とマシャール前副大統領の二人が仲違いをして、この二人をメインに2013年7月に今度は民族紛争が起こってしまいました。
これ以外にもフィリピン、イエメン、ソマリアといった様に数えればキリがないくらいに世界では戦争や紛争が起こっています。
戦争や紛争で犠牲になるのが民間人です。民間人は自分の国が戦場になってしまったり、家族が差別や危険から逃れる為に難民となるのです。
難民の数は2016年では6560万人にものぼりました。この半分は子供と言われており、大人だけでなく子供達も救いを求めているのです。
日本では1981年に難民条約(難民を受け入れる条約)に加入し、難民を受け入れています。ただし日本ではあまり難民を受け入れていないのが実情です。
この理由はいろいろとあるのですが、異なる宗教や文化を持った人達を一度受け入れてしまった場合、現実的な対応が非常に難しくなるからです。
例えば、受け入れた難民はどこへ住んで貰うかという事や食べ物、宗教にも配慮しなくてはいけません。
戦火から逃れて来た難民はプレハブに泊まる事になると思います。最初は快適と思うかもしれませんが、やがては不満が溜まり、何かしらの対応が必要になります。
難民に仕事を与えなくてはなりませんし、援助する費用もかかります。中には難民と偽って別の目的の為に日本へ来るかもしれません。現にISIS(過激派組織)は難民に偽装して、兵士を送り込んだと声明を出しています。
難民を受け入れるという事は非常に大変なことなのです。
日本での2016年の難民認定申請者は10901人いましたが、難民認定した人はたった28人でした。
難民と認定するにも慎重にならざるを得ない為にこのように少ないのです。
今回は難民についてのニュースでした。
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ブログ管理人:大佐

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2017/06/23(金) | 宗教・戦争のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)