ギリシャが3年ぶりに国債を発行した事がニュースとなっています。
今回はこのニュースをわかりやすく解説していきたいと思います。
ギリシャは「ギリシャ共和国」が正しい名前です。
首都はアテネ。1100万人くらいが住んでおり、公用語はギリシャ語です。
パルテノン神殿など沢山の古代の建造物が見られますね。
さて、このギリシャで2010年に財政の粉飾が発覚しました。つまり、国の収支を誤魔化してギリシャの財政が安全なように見せかけていたのです。
粉飾が発覚したきっかけは政権の交代でした。
旧政権から新しく「ゲオルギオス・アンドレアス・パパンドレウ新政権」という新政権になった際に、今まで赤字はGDP(国内総生産(自分の国の中だけで生産された製品・サービスなどの儲け))の4%ですと言っていたのに、実は13%もの赤字がでていた事がわかったのです。
この発覚によって、世界中がギリシャに不信感を抱き、投資家などがあっという間にギリシャから撤退してしまいました。
ギリシャを格付けしている世界中の投資会社などはギリシャの国債に対する評価を下げてしまい、ギリシャ国債は一気に下がりました。
これをギリシャ危機なんて言います。
国債とは何かと言いますと、もし国が福祉や教育を充実させたり道路を作るなどしたい場合、これらは税金だけでは足りません。
そこで国債という借用書のようなものを発行します。
発行された国債は期日が決まっています。
3年だったり10年だったりといろいろあるのですが、期日が来ると国債を購入した人に利息分を付けてお金を返してくれます。
国債は基本的に元本保証(購入した金額以下にはならない)をしてくれるので(種類によってはないものもあります。)比較的に安全なものと言われています。
しかし、国債も絶対に安全なものではありません。
ギリシャ危機の様な事になりますとかなり難しくなります。
「国が返すだけのお金が無い!もしかしたら国債を購入したお金が返って来ないんじゃ?」となり、皆さんが期日が来る前にお金を返す様に言ってくるようになります。
国は皆さんにお金を返したいところですが、みんなが借金の取り立てをしてしまいますと、お金が足りません。
そしてついには国がお金を返せなくなってしまう可能性が出てくるのです。
これを債務不履行=デフォルトと言います。
ギリシャがデフォルトするのではないか?と言う言葉を当時ニュースで何度か聞いた事があるかもしれませんね。
こう言った事で、ギリシャは二度に渡ってユーロ圏にある国やIMF(国際通貨基金(国が財政難になった時に支援してくれる国際機関))からお金を支援してもらいました。
しかし、支援をしてもらう代わりにギリシャはしっかりとした財政政策をしなくてはなりませんでした。
もともとギリシャは天然資源を持っているわけでも(実は石油などの天然資源はあるようなのですが開発がされてない)他の国よりも優れた経済政策があったわけでもないのに、過剰な公的サービスを行っていました。(病院代や学費を無料にしたり、年金もたくさん支給されていました。)
しかしデフォルトの危機に面した為、支援をしてくれた国やIMFに理解してもらうよう税金を上げたり福祉を縮小したりして来ました。
そして少しずつそういった財政政策が進み、中断されていた国債の発行などが何とか出来るような体制に入れたのです。
他国などからの支援ではなく、自分の国でこの様に資金調達をする事は非常に重要です。
ギリシャは期限が5年の国債を新たに発行すると発表しました。ギリシャが国債を発行するのは3年ぶりとなります。
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ブログ管理人:大佐

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2017/07/25(火) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)