国連安保理で北朝鮮の制裁がいくつかきまりましたね。
今回はこのニュースをわかりやすく解説したいと思います。
まず、国連安保理を簡単に説明してから本題に入りましょう。
国連安保理は『国際安全保障理事会』の略称です。
1946年から活動が行われているのですが、それは第二次世界大戦が終わり、もうこんな馬鹿げた戦争をしないようにとの事で国同士の話し合いの場を設ける為に作ったのです。
会社で言えば取締役会みたいなもので、国連の意思をどのように決めるか?という重要な役割をします。
国連安保理は5ヶ国の常任理事国と10ヶ国の非常任理事国で構成がされています。
常任理事国とは常に国連安保理にいる国です。
もしなんらかの決め事があったとしても、常任理事国の中の一国でも反対した場合は成立しないように出来ています。(常任理事国は中国、フランス、ロシア、英国、米国です。)
非常任理事国は任期が2年です。
どのように選出されるのかは秘密らしいですが、連続して任期を務めることは認められていません。
毎年、この非常任理事国の中の半数の国が変わるような仕組みになっています。
さて、今回の安保理はやはり北朝鮮に対しての内容です。
今年に入り北朝鮮のミサイル発射数は12回。
毎回打ち上げているのでまたか・・と思う方もいらっしゃるかと思います。
しかしながら、このミサイルはただ打ち上がっているわけではありません。
毎回進化したミサイルが打ち上がっているのです。
そして特にニュースとなったのが7月4日の『ICBM』と呼ばれるミサイルの発射です。
ICBMとは最大高度 1500~3500kmで、有効射程が6400キロに達するミサイルの事です。
今までのミサイルは距離も高度もアメリカを脅かすまでの距離はありませんでした。しかし、このミサイルが発射された事によって大きく世界のバランスが変わりつつあるのです。
アメリカの防総省はこのミサイルをICBMだと断定して、アメリカ本土を脅かす可能性が高いと表面をしました。
そして、北朝鮮に新たな制裁処置を早急に取らなくてはならなくなったのです。
そこで国連安保理によって北朝鮮への経済制裁が追加されました。
それは北朝鮮の主要4品目の輸入をしないようにするというものです。
◾︎石炭
◾︎鉄・鉄鉱石
◾︎鉛・鉛鉱石
◾︎海産物
これを禁止にすれば北朝鮮では1100億円ほどの経済的なダメージを与える事ができると見込んでいます。
実はアメリカの経済制裁の案には原油の輸出を禁止する案もありました。
しかし今回の経済制裁には盛り込まれていません。
何故なら中国がおそらく拒否をするからです。
中国と北朝鮮はみなさんもご存知の通り、比較的に関係が良い国です。
常任理事国が一国でも拒否をした場合には、何かの案が成立がしないようになっているでしたよね?
油はその国の血液とまで言われています。
中国は毎年40〜50万トンほどの原油を輸出していますが、生命線である原油をストップさせるまでは考えてはいません。
仮にストップさせた場合には、北朝鮮が日本の第二次世界大戦の始まりのように南へ石油を求めて進出するかもしれませんし、本気でミサイルを本土めがけて発射してくるかもしれません。
ですので原油だけは保留したと考えられています。
また北朝鮮の労働者がこれ以上海外で働く人数を増やす事へも禁止にしました。
北朝鮮への外貨を稼ぐ労働者に制限をかけたのです。
今回の制裁は中国、ロシアも賛成をしました。今まではあまり気が乗らなかった両国でしたが賛成することに同意しました。
常任理事国、非常任理事国共に賛成をして北朝鮮は益々孤立するような状況となります。
今回はこのような事がニュースとなっているのです。
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ブログ管理人:大佐

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2017/08/07(月) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)