地方議員年金が復活するという事がニュースとなっております。今回はこのニュースをわかりやすく解説していきたいと思います。
議員年金というのは、国会議員や地方議員(都道府県議員とか市町村議員のこと)の方が一定期間働いた場合に貰える年金のことです。
この方々は国民年金や厚生年金の他に、議員年金という特別な年金が貰えます。
受給資格は国会議員であれば10年間。
地方議員の場合は12年間。
一月に10万3000円ほど掛け金を払います。
私達の場合は25年間払続けなければ貰えません。
現在は給料に対して18.182パーセントくらいの保険料を納めます。(ただし、会社がこの半分を支払ってくれています。)
ですから、総支給額27万円くらいの方なら2万5千円くらいを払っているはずです。
議員の掛け金は確かに高い気もしますが、返戻金((へんれいきん)払った額に対して戻ってくるお金)を計算して考えますと残念ながら私達一般的なサラリーマンよりは返戻率は良いです。
ではこの議員年金は今でもあるのかと言いますと、国会議員への年金制度は2006年で廃止になっており、地方議員の年金制度も2011年に廃止されています。
何故なら特権的な年金制度だと国民から反対の声が上がり、制度も破綻すると見込まれたからです。
ですが、今まで在職していた議員でその期間内に議員年金を払っていた方には議員年金は支給されています。また、期間未満でも納付した額の80パーセントが退職一時金として貰えます。
しかしここへ来て地方議員年金が復活するような事がニュースとして出て来ています。
まず勘違いしてしまうかもしれないので最初にお話しておきますが、国会議員の年金制度ではなく地方議員の年金制度です。
で、実は昔に廃止された地方議員年金を復活すると大々的には言っておりません。(大々的に言っているのはマスコミですね)
復活というか、地方議員に新たな年金制度を設けようと言っているのです。
それは『厚生年金』です。
地方議員(国会議員も)は議員年金制度の廃止によって現在は『国民年金にのみ加入』しています。
厚生年金は私達、サラリーマンが入っている年金制度ですね。国民年金は20歳になったら誰もが加入する年金です。
国民年金は基本的な年金制度です。学生だろうが収入が少ないだろうが一律に決まった額を払わなくてはいけない年金制度です。
厚生年金というのは会社員になった人の標準報酬額(4月〜6月までのお給料の平均額)によって払う金額が変わる、国民年金に追加した金額を払う年金制度です。(会社が半分負担しています。)
地方議員の言い分は、国民年金だけでは将来引退した時に不安だから厚生年金にも入りたいという事で、このような厚生年金を復活させたいとの事なのです。
確かに国民年金だけに加入しているだけですと、厚生年金比べて将来貰える年金の金額はかなり違います。
ただ、厚生年金はあくまで会社員が入るものですから議員さんが入るのは少しおかしな話ですよね?
加えて議員のお給料はかなり高く、平均月収は80万円ほどで年収1200万円に達しています。
ですから厚生年金制度をわざわざ設けなくても良いという反論があり、厚生年金は議員年金制度の復活だ!とニュースとなっているわけです。
地方議員に厚生年金の加入を認めますと、200億円の税金が負担となります。
これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐

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2017/08/16(水) | 政治のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)