成人の年齢を引き下げるかどうかの議論がニュースとなっていますね。
今回はこのニュースをわかりやすく解説していきたいと思います。
成人とする年齢を20歳のままにするべきか、それとも18歳に引き下げるか?
今、この議論が進んでおります。
世界では実に8割程の国で18歳が成人とされています。この事は日本人にとって意外な事実かもしれませんね。
日本で20歳を成人としたのは明治になってからだと言われています。明治29年制定の民法で『満20年をもって成年とす』と定められた資料が見つかっています。
というのは昔は今の欧米諸国も20歳から25歳くらいの間で成人としていました。
ですから世界の標準に合わせたり、また徴兵制度の為に日本での成人を20歳にしたようです。
それから時代は進みイギリスやドイツといったヨーロッパ諸国では1960年から70年くらいに成人年齢を18歳に引き下げたりしました。
アメリカは州によって成人としてできる事が変わってくるので(お酒や運転、選挙など)何を持ってして成人かを判断するのがちょっとわかりにくいですが、平均して18歳くらいと言われています。
まあ世界は世界ですし日本は日本ですが、日本ですぐに成人年齢が18歳に引き下げられなかった理由はよくわかっていません。
おそらくなんとなく話題にならなかったというのもありますし、若者の間で成人の年齢を18歳に!というような大規模な運動も起こらなかったので、今のまま来た様です。
しかし、日本で2015年に実に約70年ぶりに変わった事があります。
選挙年齢が18歳以上に引き下げられた事です。
(1945年までは25歳以上でしたが、20歳に引き下げられました。)
2015年6月17日、選挙権年齢を現在の20歳以上から18歳以上に引き下げる「改正公職選挙法」が可決されました。
これによって選挙権と選挙運動に18歳以上からでも参加できる様になったのです。
背景には20歳代の選挙投票率が低く、おまけに少子化ですから有権者の幅を広げなくてはならなかったからです。
ただ、18歳以上にしましても全体の2%しか有権者が増えないという実情がありまして、18歳からにした所であまり投票結果への影響がないと言う事が問題となっています。
そうなんです。
18歳以上から成人とするかしないかはこう言った問題点があるのでなかなかすぐに可決されず議論がなされているのです。
例えば、飲酒や喫煙に関して言えば皆さんはどのように感じるでしょうか?
18歳は高校3年生です。
若い人達の目線から見ると別に良いんじゃないの?と思う方もいるかもしれませんが、健康面を考えたり、また大人の目線から見ますとまだまだ18歳からの飲酒・喫煙は普通の事としては捉えにくいかなという印象が強いかもしれません。
少年法にも議論が交わされています。
未成年の凶悪な犯罪が起こる度に少年法の改正をして年齢を引き下げた方がいいのではないかと議論がよくされますね。
少年法は加害者の更生、保護を考えた法律と言われています。被害者にとっては未成年・成人に関わら差異のない被害ですが、加害者側は少年法によって守られている部分があります。
未成年の方の犯罪者の中には大人としての自覚がある人もいるでしょうが、中には十分な教育を受けられず犯罪に走るような方も大勢いらっしゃいます。
何をもって成人としての一線を引くか?
これは個人の生きる環境や人格などによって難しい線引きですね。
こう言った事で一律に18歳を成人とする事が単純な事ではないとご理解出来たかと思います。
現在考えられているのは、一律に18歳を成人とするわけではなく、アメリカのように18歳を成人としても、お酒やタバコなど出来る事と出来ない事を定める提案が考えられているようです。
今回はちょっとコラムのようになってしまいましたが、こんな事がニュースとなっているのです。
▼大佐のブログが本になりました。

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ブログ管理人:大佐

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2017/08/21(月) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)