金融庁の組織が20年ぶりに変わる事がニュースとなっています。
今回はこのニュースをわかりやすく解説していきたいと思います。
そもそも金融庁とはどんな役割をしているのでしょうか?
金融庁は主に三つのお仕事をしています。
①お金の貸し借りについての仕組みやルール作り
②銀行といった金融機関に検査、監督をする
③不正な事をしていないか投資関連の監視
ちょっと軽く説明をしますね。
お金の貸し借りにについての仕組みやルール作りと言うのは、例えば利子は何%までにするか?と言った事です。
金融機関へ検査、監督と言うのは、金融庁にいる職員(検査官といいます)が銀行などに赴いてちゃんと法律を守っているか見たり、金融機関からの報告書に目を通して倒産に追い込まれてないかなどいろいろとチェックをしています。
投資関連の監視と言うのは、例えば株なんかでよくあるインサイダー取引(ある会社の重要な情報を職務や地位を利用して入手し、あらかじめ株を購入したり売ったりして儲けること)と言ったような不正な取引をしてないかを監視する事です。
このお仕事の中の②ですが、これを行なっているのが『検査局』なのです。
これはかなり厳しい検査でして、銀行と言った金融機関はかなり嫌がります。
リスクをちゃんと回避する仕組みが整っているのか?帳簿は正しいのか?など細かくチェックされてしまうからです。
金融庁の検査が入った!というニュースはたまに放送されたりします。
特にこの検査局が活躍したのが銀行の不良債権問題の時ですね。
不良債権問題は1992年のバブル崩壊に起こりました。
不良債権と言うのは、貸し出した債権が貸し出した先の事情によって返済が出来なくなってしまうことです。
まあ簡単に言いますと、お金を貸したけど返して貰うことができなくて困っている状態ですね、
政府はこのバブル崩壊によって発生した多額の不良債権を早く解決するように銀行に求めました。
不良債権を回収できなければ銀行は次々に倒産に追い込まれてしまうからです。
ここで検査局が特に活躍したわけですね。
しかし、不良債権問題も沈静化した今では不良債権に特化した検査官もあまり必要ではありませんね。
そこで、新しく組織を改革して時代に相応しい組織を作ろうとなったのです。
大きく変わるのは、どちらかというと今までは規制や監視に重点を置いていたものを金融機関に適切な融資を促すことへを重点に置くようです。
組織としては検査局を廃止して、監督局というものに統合します。
金融システム全体をチェックするのが主な役割です。
また投資関連の取引のルール作ったりする企画市場局、金融機関に対して攻撃を行うサイバーテロの対策として総合政策局といった組織ができたりします。
今のところ2018年の夏をめどに改革する方針です。
今回はこのような事がニュースとなっているのですね。
▼大佐のブログが本になりました。

自己紹介
ブログ管理人:大佐

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2017/08/23(水) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)