さい帯血の販売に関わったクリニックの委員長や業者ら男女6人が逮捕されました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説したいと思います。
さい帯血とは『臍帯血』と書きます。(ただし常用漢字ではなく、難しい字なのでニュースではひらがなで表示されています。)
さい帯血は赤ちゃんのへその緒とお母さんの胎盤にある血液の事です。
へその緒の両端をクリップで止めて注射器で吸い出します。だいたい70〜80ccほど取れるそうです。
この中には血液のもととなる細胞が含まれています。個体差がありますがこんな感じです。
●4〜6億個・・3割
●6〜8億個・・3割
●8〜10億個・・2割
●10億個以上・・1割
赤血球や白血球、ヘモグロビンなどいろいろと含まれているのですが、簡単に言えば普通の成人の血液より、さい帯血は成分が濃いのです。
このさい帯血を使うとどのような事ができるのかと言いますと、白血病や先天性免疫不全症(生まれつき免疫力が弱いという症状)、先天性代謝異常疾患(生まれつき代謝機能がうまく機能せず、肝臓や脳に異常物質が蓄積されてしまう症状)などの治療ができます。
骨髄移植では何日も入院したり、ドナーの都合で骨髄提供を断られたりして移植を受けれない時があったりします。
しかし、さい帯血の場合は冷凍保存されているので治療に使いたい時はすぐに使用する事ができるのです。
しかし、骨髄移植などより比較的に容易になったとは言えもちろんこれは医療行為です。
事件の経緯は民間のさい帯血バンク「つくばブレーンズ」というさい帯血を集めた民間の団体がありました。
しかし経営に行き詰まり、大量のさい帯血を抱えたまま8年前に倒産してしまい、さい帯血バンクに出資していた篠崎庸雄容疑者がおよそ800人分のさい帯血を引き取って保管することになりました。
ですが保管施設の維持などに費用がかかりすぎてしまい、違法とはわかっていたのですが、さい帯血を
売ることにしたのです。
こういう行為をするには国に届け出をしなくてはなりません。
しかし東京のクリニック院長は法律知っていたが、さい帯血の販売業者から投与する行為は違法ではないと聞いて医療行為をしたと述べています。
これらは『再生医療技術』というのですが、まだまだ新しい技術です。
ゆえにルールなどもあいまいだったり、医者や業者がわかっていない事もあったりします。
適当な管理下や厳格な法律がない下で医療行為をしてしまった場合は重大な医療事故が起こってしまいます。
今回の事件で東京・渋谷区にあるクリニックの院長や販売業社、男女6名が逮捕されてしまいました。
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ブログ管理人:大佐

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2017/08/28(月) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)