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電波を民間に開放するというのはどういう意味なのかわかりやすく教えて下さい



国や自治体に割り当てられている公共用の電波を民間に開放する方針を固めた事がニュースとなっています。
今回はこのニュースをわかりやすく解説したいと思います。



私達は日常であらゆる電波を使用していますね。
携帯電話やカーナビ、ラジオと私達の生活には電波はかかせません。

電波は電波という字のごとく波のような形を表しております。この波が1秒間に繰り返して示す尺度を『周波数』と言います。

そして1秒間に波が一回繰り返したものを1Hz(ヘルツ)と言います。ですから100MHzと言った時は1秒間に1億回波が繰り返した場合を指します。

電波にはこんな特性があります。
●建物に当たると跳ね返る(よくエレベーターの中で圏外になりますが、あれはエレベーターを囲っている金属が外の電波を跳ね返しているから圏外になるのです。)

●建物や山を回り込んで電波を届ける(ただしその分電波は弱くなる)

●長距離は飛ばない(長距離を飛ばすには中継して貰って電波の出力を強くしてもらう)

●いろんな電波が集中すると電波が届きにくくなる

この電波には『電波法』という法律によって色々な事が決められています。
特に重要な決まりごとは周波数ごとに区分けしているという点です。

今はもうダイヤルを回して放送しているチャンネル(周波数)に合わせてラジオを聴くという方法は古いかもしれませんが、例えばAMのラジオなんかは周波数526.5kHz〜1606.5kHzの間にしか放送しているチャンネルはありません。

従ってラジオ自体もこの間しか受信できないような仕組みにしています。
1606.5kHzから先は船舶や航空機の通信用などに使われております。

なぜこのように区分けしているかと言いますと、混線してしまったり、電子機器に障害を起こしたりしてしまうからです。
勝手気ままな周波数を使ってしまったら、携帯電話の相手からラジオが聞こえてしまったりと、大混乱となってしまいますからね。

ですから、特定の区分の電波を使用して発信したい場合には免許や許可が入ります。
もしあなたがラジオ局を作りたいのでしたら申請して許可を得らなければできません。

さて、電波を利用して情報を伝送する無線設備や操作する人をまとめて『無線局』というのですが、日本では無線局が約1億5700万局ほどあります。

このうち、92パーセントはなんと携帯電話の電波に使用されています。
そして年々この無線局は増えています。

電波というのは残念ながら、日本ではここまでの範囲しか使ってはいけませんよという決まり事があり、使える範囲が限られています。

つまり有限なんです。

携帯電話として使っている周波数の区分も無線局が増え過ぎてしまうとなくなってしまうわけですね。

こういう事もあり、政府が国や自治体に割り当てられている公共用の電波を民間企業へ開放をするように拡大していく事になったわけです。

公共用に割り当てられている電波は、消防だったり、自衛隊だったりいろんな事に使われているのですが、結構使われていない周波数帯も多くあり、かなり無駄な部分が多いのです。

それを民間(携帯電話会社など)に開放する事でもっと効率よく電波を使用する事ができるというわけですね。

今回はこのような事がニュースとなっているわけです。
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ブログ管理人:大佐
大佐
趣味は家の掃除からバイクまで幅広く。 当ブログの更新や若い方中心にニュースをわかりやすく解説しています。 広告主募集中!▶︎こちらからご連絡をお願い致します。

2017/09/11(月) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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