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日中国交正常化45周年に至るまでの歴史についてわかりやすく解説して下さい



日中国交正常化から45年が経ち、10年ぶりに日本と中国で祝電を交わした事がニュースとなっています。
今回はこのニュースをわかりやすく解説したいと思います。



日中国交正常化とは1972年9月に、日中共同声明を発表してから日本と中国が国交を結んだ事です。

そもそも、日中国交正常化に至るまでに何があったのでしょうか?
それは日中戦争です。

日中戦争は戦線布告が行われず徐々に広まって行った戦争でした。
発端は1931年に現在の中国の東北部にある満州鉄道で事件が起こったことから始まります。

もともと満州鉄道がある土地は清(シン(中国ができる前の国))のものでした。

しかし、1894年に日本と清で日清戦争が起こり、日本が勝利して清の土地を獲得します。ところが日本の進出を良く思わないロシアがフランスとドイツに働きかけて清を返還するよう迫りました。

これを『三国干渉』といいます。

日本はこの圧力によって返還しますが、ロシア見返りとして清の土地へ鉄道を敷く権利を得てしまいます。

これが満州鉄道です。

しかしながら日本とロシアの戦い、『日露戦争』が起こります。
これで日本が勝ち1905年にポーツマス条約を結んだ際に満州鉄道の一部間(旅順~長春の間)を日本の物としました。



一部間なのでこれを『南満州鉄道』と呼んでいます。この頃の清の国力は弱体していたので、日本とロシアが勝手な事をしていても抵抗できなかったんですね。

ですがその後、清では満州民族に支配されていた漢民族による『辛亥革命』が起こり、1912年に中華民国と言う国ができます。

中華民国はこのように言います。
「清の時代にロシアと日本で勝手にしてたけど、中華民国になったんだから日本は出て行きなさいよ」と、こういう話になったのです。

1930年頃の日本は震災や経済危機もあり、そして中華民国という国の成立などでこの土地を自分の国の物としたいと思っています。

そこで1931年に満州鉄道を日本の軍隊が秘密裏に爆破をします。

日本はこう主張します。
「中国の軍隊がやったんだ!これは戦線布告だな!」

こうして日本は軍事行動を開始して行って満州国を作りあげました。

満州国には清の時代だった皇帝、溥儀(ふぎ)をトップとして置きますが(溥儀は清を復活させたかった野望があり満州国をまず清の復活の足がかりにしようと考えていました。)事実上は日本軍が支配していました。

中国は満州国なんか認めない!と、国連に訴えてこれが認められますが、国連はあまり役に立たず、日本も国連を脱退してしまいます。

こうして中国と日本が睨み合った中、さらにこんな事件が起こります。
1937年7月に北京郊外にある盧溝橋(ろこうきょう)付近で発砲事件が起こるのです。

ここは現在でも日本軍が発砲したのか、中国軍が発砲したのか論争が起こっていますが、銃の発砲が起こるのです。

とにかくこれがきっかけとなり日本と中国の戦争、日中戦争が始まって行きました。(戦前は日華事変とも呼ばれたりしていました。)



この日中戦争からさらに1939年には第二次大戦も始まってしまい、沢山の犠牲者が出たのです。

第二次大戦後、それぞれの国はもう国同士で争わないように条約を結んだりしました。

日中共同声明もその一つです。

1972年9月、時の田中角栄首相が中国から招待され、毛沢東首席をはじめ周恩来総理と会い、日本は過去に行なった重大な過ちを認め、これからは仲良くしましょうという約束をしました。

これが日中共同声明であり、ここから中国と日本の国交正常化に繋がったのです。

ただ、現在になっても日中共同声明や国交正常化をしたと言っても様々なわだかまりがあります。

やはりいくら国同士が仲良くした所で、戦争によって酷いことをされた歴史や、殺された親族などの個人の憎しみはなかなか消えるものではないですよね?

また過去の歴史が湾曲してしまったりといった事も原因となり、それらが合わさって今日の中国と日本の関係性に繋がっています。

10年ぶりに祝電を交わしたのも一時期、中国と日本の関係が悪くなってしまったからなのですが、ここ最近では以前よりは比較的に関係が改善されました。

そのような状況下で10年ぶりに日中国交正常化への祝電をしたのですね。
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2017/09/30(土) | 宗教・戦争のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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