バチカンで核兵器廃絶と軍事的な事を縮小させていく事を目指す国際会議が開かれました。
今回は何故日本が唯一の核被爆国にも関わらず、核兵器禁止条約に参加しないのかをわかりやすく解説したいと思います。
今年(2017年)7月7日にこのような条約が採択(取り入れるかどうか決める事になり、取り入れる事になった)されました。
『核兵器禁止条約』です。
これは核兵器の使用はもちろんの事、開発(実験など)や保有、そして核兵器を他国に渡す事を禁止したり、核兵器を保有している国の廃棄規定に関する事を記載した国際条約です。
この条約に国連加盟国193ヶ国の内、122ヶ国が賛成をしました。
しかし、約40ヶ国はこの国際会議に反対する所か参加さえもしませんでした。
参加しなかった国・・それは核兵器保有国でした。
アメリカやロシア、イギリス、中国、インド・・と言った国々です。
では日本はどうしたか?と言いますとお察しの通り、日本もボイコットをしました。
みなさんもご存知、1945年8月に二発の原子爆弾を落とされたにも関わらずです。
何故日本は参加しなかったのでしょうか?
まずは日本の立場を見てみましょう。
日本はアメリカと『日米安全保障条約』という条約を結んでいます。
日本が攻撃を受けた場合は友好国であるアメリカが一緒に戦ってくれると言うものです。
これは核攻撃された場合も同じ事が言え、攻撃した相手国にアメリカの核ミサイルが飛んで行くわけです。
つまり日本は日本に核ミサイルが無い代わりにアメリカの核ミサイルによって守られているわけです。
このように核保有国に働く抑止の機能を非核保有国に及ぼす状態を『核の傘』と言います。
そうしますと、もし日本が「核兵器を無くそう」と言ってしまうと、アメリカの核ミサイルに守られているのに何を主張しているんだ!とこうなってしまうわけです。
場合によってはアメリカの日米安全保障条約を見直す事になってしまうかもしれません。特に今はトランプ大統領がアメリカに守って欲しけりゃ金を払いなさいと言うスタンスです。
これが理由のほとんどを占めます。
次に条約の『実現性が低い』というのが挙げられます。まず、核兵器を今すぐ完全に無くすなんて事はほぼ不可能に近い事です。
借りに北朝鮮製以外の国が核兵器を廃棄したとしたらどうなるでしょう?
世界は北朝鮮製の言いなりとなってしまいます。
そう、核兵器とは互いの国が存続する為の抑止力として存在しているわけです。
ですから核兵器を簡単に廃棄なんて話はそもそも土台無理な話の為、日本も実現性が低すぎる国際会議に参加をしなかったわけです。
最後に『核兵器保有国が参加しなくては意味がない』という事です。
この核兵器禁止条約は核兵器を保有している国に対して有効的な条約です。
結局、核兵器を保有していない国々が集まったとしても大した意味がなくなってしまうわけです。
もちろん、どこの国がこの国際会議に出席するかは事前にわかってますから、日本としても参加するメリットがなかったわけですね。
こうして被爆国であるにも関わらず日本は参加しないという選択肢をとったわけです。
日本の被爆団体は日本も参加するよう求めています。
今回はこのような事がニュースとなっているのですね。
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ブログ管理人:大佐

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2017/11/12(日) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)