ロシアでウラジミール・プーチン氏が大統領に再選されました。
今回はロシアの大統領選挙のしくみと、プーチン氏の大統領歴をわかりやすく解説したいと思います。
ロシアの大統領の任期は4年だったかなと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、任期は6年です。
以前は4年だったのですが2008年の憲法改正によって変わり、2012年に大統領に当選した人から6年の任期になったのです。
連続して大統領になれるのは2期までで、これは以前と変わっていません。つまり再選すれば12年間大統領になれます。
そして今回、再選で選ばれたのがプーチン氏です。
ロシアで大統領選挙なんかやってたのか・・と思った方もいるかもしれませんが、オリンピックもあったのであんまり報道されなかったですね。
プーチン大統領は2000年に第2代大統領に選ばれました。(その前はエリツィン大統領で、その時は首相を務めていました。)
その後2004年も大統領選で勝利して2008年まで2期、大統領を続けます。
最初に話した通り、この時はまだ大統領の任期は4年でしたからこれ以上は大統領になる事はできないので、2008年に違う人が今度は大統領になります。
ドミートリー・メドヴェージェフさんですね。
ちなみにこの時の大統領選ではイワノフさんという方が大統領に有力視されていたのですが、なぜかメドヴェージェフさんが大統領に当選し、論争は今もあります。
みなさんの中にはこの頃のプーチン氏とメドヴェージェフさんの関係が明らかになったことを覚えている方もいるかもしれません。
二人はどんな関係かと言いますと、親分と子分の関係です。
もちろん親分はプーチン氏です。
メドヴェージェフさんが大統領になりますと、プーチン氏は首相になりました。
ロシアでは大統領が絶対的な権力を持っており、首相というのは隅の方でなんかガチャガチャやってるのが特徴です。
しかしメドヴェージェフさんが大統領の時は、首相であるプーチン氏が実質的に政治を動かしていたといわれています。
まあ法律で仕方なくプーチン氏は首相をやってたけど、動かしていたのはプーチン氏だったわけですね。
そしてこの時に大統領の任期を6年に改正して、2012年に大統領になった人は、「2期までで12年間大統領をする事ができますよ」としたのです。
2012年になると4年間大統領を務めたメドヴェージェフさんはさっさと退任しちゃいます。
そして、2012年からまたプーチン氏が大統領を務め6年が経ち、さらに今回2018年の大統領選挙に勝利したのです。
メドヴェージェフさんはどうしたかですか?
もちろん首相となります。
うーん、なんだか怖いくらいの筋書き・・・に感じますねw
ただ、今回の大統領選挙はプーチン大統領を含めて8人が立候補していましたが、有力視された候補者はおりませんでした。
開票結果はなんと76%がプーチン大統領の票だったのですから驚きです。(プーチン側が不正を行っていたんじゃないかと現在抗議が起こっています。)
さて、ロシアの大統領は国民の「直接選挙」で選ばれます。
直接選挙というのは国民が直接代表者を選出します。つまり私達がプーチン大統領に票を入れればそれがそのまま反映されます。
また選挙は2回投票制となってます。
2回投票制というのは絶対に2回行うわけではなく、1回目の投票で過半数の票を得た場合はその人が当選して、それ以上は投票を行いません。
もし過半数を満たさなかった場合は、投票率が高い上位2人だけでもう一度だけ投票を行うのです。(決選投票なんて言います。)
大統領に選ばれますと、大統領は首相を選ぶ事ができます。メドヴェージェフさんが大統領になった時、当然首相をプーチン氏に選んだわけですね。
一応、議会による承認は受けますが、プーチン氏という人物に対して反抗するのはあまり得策ではないようです。
またロシアの大統領は大統領令をしたり、議会で可決した法案を否決したり、軍の指揮権も持ちます。
これはアメリカと同じですかね。
今回の再選でソ連時代にいた指導者スターリンに次ぐ長期政権となり、いつまでプーチン氏が権力を握るのかは不明です。
これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐

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2018/03/20(火) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)