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船の燃料は何が使われていますか?重油を使った船とLNGを使った船をわかりやすく解説して下さい




地球温暖化対策として、燃料をLNGに変えた船の建造が今後加速する事になりました。

本日はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。

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地球温暖化の原因は本当の所を言いますと「よくわからない」と言われています。
ですが、一般的な原因として二酸化炭素の増加によるものとされていますので、これをベースに話を進めて行きます。

世界中の海を走っている商船、大きなタンカーといった船の燃料は何が使われているでしょうか?

ガソリンではありません。

答えは重油です。

たまにタンカーなどが座礁して、ドロドロの黒い物質が海面に漂い、海鳥が真っ黒になってしまうのをテレビなどで見た人もいるかもしれませんね。

あれは船の燃料なんです。

重油ってなんだ?と言うことですが、重油は原油(地中から掘り出したもの。石油とも言います。)を精製して作られます。

原油は精製する工程で沸点温度(液体が沸騰し始める温度)の違いによって気化させてガソリンや灯油、軽油、重油と言った物を作ります。

沸点が一番低いのがLPガスです。
沸点は35度です。家庭用のガスに使われたりしています。

ガソリンは30度〜220度の温度の範囲でできます。
ハイオクとかレギュラーとか分けられますが、沸点温度の違いで精製していて作っています。

そして、LPガスやガソリン、灯油と言った物を作り、最後に残ったのが重油です。

重油は粘土質なんですが、粘り気によってもさらに分けられています。
A重油、B重油、C重油と分けられていて、大きなタンカーなどの船はC重油を使っています。

C重油は常温だと固まってしまうくらいの粘度です。価格はとても安いのですが、不純物が多く含まれています。

燃やすとそのような不純物が残ってしまい(スラッジといいます)、大きな船ですと一日に1〜2トンも出てしまます。また燃やした際に出る二酸化炭素の量も多く環境には悪いのです。

そこでLNGガスで動く船の建造を増やす事にしたのです。

LNGはメタンとエタンと言う天然ガスを液体化したものを言います。そのため「液化天然ガス」と言います。

天然ガスを持ち運ぶには冷却をして液体にしなくてはなりません。常温では気化してしまうからです。
また冷却しますと体積は気体の1/600程に小さくなります。

このLNGはマイナス162度と超低温にしなければいけないのですが、長い航海となると温度の上昇によって気化してしまいます。

この気化した部分を燃料として使用するわけです。

燃料として使用してもスラッグは出ないですし、重油よりも二酸化炭素の量が少ないので、環境には◯と言うわけなんですね。

船から出る温室効果ガスは、国連の専門機関で2050年までに排出量を半分にするという国際的な削減目標を設けられています。

ですので今後、世界の海運会社がLNGを使用するような対応を迫られます。

これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐
大佐
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2018/04/19(木) | 国際事情のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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