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世界銀行グループとは何ですか?わかりやすく解説して下さい



世界銀行グループが増資を行い、中国の出資比率が高まった事で発言権も高まりました。

今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。

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「世界銀行グループ」は略して「世銀」などと呼ばれています。
1945年に設立されました。

「グループ」と書いてあるのですが、これは5つの機関から出来ていて、それらをグループとしてまとめているからです。

世銀のグループはこの様な機関から成り立っています。
・国際復興開発銀行
・国際開発協会
・国際金融公社
・多数国間投資保証期間
・投資紛争解決国際センター

1945年と言えば第二次世界大戦が終わった年ですよね。

世銀は当初から5つの機関があったわけではありませんでした。最初にできたのは『国際復興開発銀行(IBRD)』という所です。

これは第二次世界大戦によってボロボロになった街やインフラなどを復興させようと、戦勝国が集まり復興資金を援助する為に設立されました。

戦勝国が集まってお金を出し合い、極めて低い利率や無償で敗戦国にお金を貸して(単純にお金を贈与する時もありました)、復興したらお金を返して貰うという仕組みです。

現在は目的が変わって開発途上国に同じように緩い条件でお金を貸したりしています。

『国際開発協会』はIDAとも言います。
こちらは1960年に設立されました。

何をしているのかと言いますと、最貧困77カ国に対して資金援助をしています。先ほどの国際復興開発銀行とは対象が違っているのです。

同じように、無利子や低金利と言った条件でお金を貸して、将来豊かな国になったらお金を返すと言うものです。

『国際金融公社』は発展途上国にある民間の企業に対して支援をする組織ですね。
民間の企業を助ける事で、その国を助ける事に繋がります。

『多数国間投資保証期間』は途上国へ民間の投資を進めて言ったり、促したりして行く機関です。

途上国などに投資をしてもらい、途上国は集まったお金でインフラなどの設備に宛てたりして、国の発展に役立てます。

『投資紛争解決国際センター』は投資による紛争を解決する為に設立されました。

国と国との間で投資による何らかの問題が発生した場合にここが仲裁します。

近年はこのような投資による紛争が多くなって来ています。

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とまあ、このような5つの機関をまとめて世界銀行グループと言っているわけです。
これらのバックには国連(国際連合)がいます。

要は国連でこのような専門機関を作って、国同士で助け合いをしているという訳ですね。

さて、冒頭で「中国の出資比率が高まった事で発言権も高まりました。」とあったのですが、これはどの様な事か説明します。

世界銀行は加盟した国がお金を融資しています。ちなみに個人が融資する事はできません。

融資している国はいろいろなんですが、実は融資した金額の多い国が一番「議決権」を持てる様になっています。

議決権を持てるいうのは、決定権があるという事です。

よく、大株主なんて言いますよね?たくさん株式を持っている人の事です。
株式会社は皆さんがお金を出して株を購入して、会社を成り立たせています。

株式会社では年に一回株主総会という、会社の運営や資産の使い方などの重要な事案を決める会議があります。

この時に議決権を持つ人が賛成、反対の票を入れるのですが、票の数は1人1票ではなく、株の保有数に応じて決まります。

つまり大株主なら沢山の票を持つことが出来るのです。

世界銀行も同じで、一つの国が一票とかではなく、世界銀行に融資した金額によって、票数を持つことができます。

ですから票の数を持っている国の意見が反映され易くなっています。この様な政策をしたい!となった時に沢山融資している国が有利な訳です。

世界銀行でもっとも票の数を持っている国はアメリカです。続いて日本、そして中国です。

世界銀行は今月の21日に、130億ドル(約1兆4千億円)の増資すると言いまして、各国から融資を募りました。

そして日本も約11億ドル(約1184億円)を負担したのですが、中国も負担額を増やしました。

ただし、順位はアメリカ→日本→中国と以前と変わりませんでした。

これが今回のニュースですね。
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大佐
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2018/04/23(月) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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