上場企業に社内での役割が不透明と指摘される人材の情報開示を求める制度が行われています。
今回はこのニュースをわかりやすく解説していきたいと思います。
あなたの会社によくわからない人物っていませんか?
ふらっと入って来て、なんかわからないけど偉い人そうな雰囲気で別に仕事をしてるわけでもなく、誰だお前?と心の中でつぶやく人物です。
特に上場企業にはこう言った人物がたまにいます。
役職にもいろいろあり、それぞれがその役割を担っているかと思いますが、このような謎の人物にはこんな肩書きがあったりします。
「相談役」・「顧問」
日本で明確に役職が示されたのは、聖徳太子が制定した冠位十二階です。
大徳、小徳、大仁、小仁、大礼、小礼、大信、小信、大義、小義、大智、小智の12の役職を作り、色を付けて分けました。
一番偉い人が紫(大徳)、次が薄紫(小徳)、紺色(大仁)と言った具合です。
それから時代が進み役職名が変化しました。
会社だと社長は代表取締役とか、銀行だと頭取なんて言いますよね。
では「相談役」・「顧問」と言うのはどんな役割があるのでしょうか?
会社では社長や取締役と言った肩書きを持つ方は「役員」と呼んでいます。そして、部長や課長より下の方は「従業員」と呼んでいます。
しかし相談役や顧問はどちらにも所属してません。
会社法では相談役や顧問という役職を付ける様には決まって無いからです。(社長や取締役は会社法で決まっています。)
相談役というのは、大体が取締役などになった人物が引退した後になる傾向が多いです。
何をしてるかと言うと経営についてアドバイスしたり、今まで培って来た人脈などを利用して、取引先などとコンタクトを取ったりします。
顧問の場合も同じような役割をしますが、こちらは外部から入って来た人物がなりやすいです。
専門的な知識を持った人が異なる会社から縁があって入ってきたりですね。
しかしながらこう言った役割があるとしても、実際は特に何もしていなかったり、単なる天下りだったり、週に一度だけ会社に来て多額の報酬を貰うと言うケースもあります。
また役員でも何でもないのでアドバイスをして経営が傾いたりしても責任はないですし、社長が引退して相談役になったはいいが、実質的に経営を相談役が行なっているなんてケースもあります。
このような不透明な部分があったりするので、今年から経済産業省は上場企業に対して、相談役や顧問がいるかどうかの情報開示を求める制度にする事にしました。
求める内容はこのような事です。
・相談役や顧問がいるかどうか?
・報酬額
・どの様な役割をしているか?
ただし、情報開示は任意です。
任意なのでこの制度が役に立つのかは不明ですが、企業の透明性を高める1つの制度だと考えられています。
これが今回のニュースですね。
▼大佐のブログが本になりました。

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ブログ管理人:大佐

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2018/05/08(火) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)