各省庁で来年度予算案の「概算要求基準」を正式に決定しました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。
何にいくらどのくらい使うかの日本の来年度(4月〜3月末まで)の予算はいつから話し合われるのでしょうか?
これは、年が開けて1月にすぐに行われる「通常国会」で話し合われます。
通常国会は毎年1回、1月から150日間(1度だけ延長する事ができます。)開くように法律で決められているのです。
通常国会は主に法律の改正と予算について話し合われますが、予算に重点を置いているので、「予算国会」なんても呼ばれてもいます。
来年度の予算については通常国会が始まって3月31日までに決めなくては行けません。
ですが、この通常国会で話す時の叩き台としたものがなくては話もできませんよね。
そこで叩き台を作るために私達の知らない所でこんな事をしているのです。
●5月〜6月末
まずは各省庁(環境省とか運輸省とか)で来年欲しい予算をまとめて、各省庁にいる「官房予算関係課(会計課)」に提出します。
●7月〜8月末ごろ
それから財務省に「概算要求」として提出されます。
しかし、この7月〜8月頃には重要なお知らせが発表されます。今回のニュースでもあるように「概算要求基準」と言うものです。
別の呼び方で「シーリング」なんても呼ばれています。シーリング(Ceiling)は「天井」と言う意味です。
概算要求基準と言うのは、予算の限度額の事ですね。だからシーリング(天井)と呼んでいるのです。
概算要求基準には例えば首相が来年は10兆円を節約する!と言った公約が盛り込まれたり、道路をもっと作るために3兆円を増やすなどの事が盛り込まれています。
この概算要求基準は各省庁ごとに発表されます。
●9月〜
概算要求基準が発表されて、概算要求が締め切られますと、各省庁で出された概算要求に対しての修正交渉がはじまります。
(復活折衝(ふっかつせっしょう)なんて言います。)
財務大臣やら党の有力議員などやらが集まり、予算配分を巡る攻防が繰り広げられます。
まあ、簡単に言えば予算を取り合います。
●12月
そして最終的な政府の予算案が決まります。
決定は基本的に例年12月24日です。
さて、今回の概算要求基準の発表では、高齢化で増え続ける社会保障費を今年度と比べて6000億円の伸びに抑えるようにしました。
また公共事業や防衛費などは、今年度より一律10%減らすように発表されました。
ただ、経済成長の関連予算などとして4兆円余りの特別枠を設けることにしました。
概算要求基準はその年に何が起こったかや、来年度どのような方針で国の政策を行って行くかで変わります。
これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐

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2018/07/11(水) | 政治のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)