日本が40年ほど中国へ行ってきたODAを今年度の新しい案件をもって終了する事になりました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。
日本と中国が国交正常化して、日中共同声明を発表したのは1972年の事です。
1945年に日本が戦争に負けて、それまで中国と戦争をしていた日中戦争(1937年〜1945年)も終わりました。
1972年の日中共同声明までに至るまでは、サンフランシスコで行われた講和条約に中国が招待されず、会えなかったり、ベトナム戦争があったりでなかなか国交正常化のきっかけがつかめませんでした。
しかし1971年にアメリカが中国に電撃訪問したことで、日本が慌てました。
アメリカが中国と仲良くしとる!日本も中国と早く国交回復しよう!
そうなりまして翌年に日本が中国へ訪問し、日中共同声明となったわけですね。
日中共同声明とは条約を結ぶ前に、二つの国が同じ方向を向いてますよ!考え方も似ていますよ!と、口に出して発表する事です。
その後、日本と中国で1978年に「日中平和友好条約」が結ばれて今日に至るわけです。
ではODAとは何かという事ですが、中国は1978年から「改革解放」という経済政策を始めました。
要は中国の経済を良くしていく改革を行い始めたんです。
この時代の中国のGDP(国内総生産:豊かさを表す指標みたいなもんです。)世界ランキングでは7位〜8位くらい。
※ただしこの時代ですから今の時代の7位〜8位くらいの国と同じくらいの豊かさとは思ってはいけません。
中国はまだまだインフラ設備も整っていなかったですし、経済的にも劣る国でしたので、仲良くなったきっかけに、日本が中国を支援する事にしたんです。
それがODA(政府開発援助)と言うわけです。
おおまかにはこんな支援をしました。
●有償資金協力(低金利とか返す期間を長くしたりして、緩い条件でお金を貸すこと。)
●無償資金協力(タダでお金を貸したり、資材や重機などを無料で貸したりする事)
●技術協力
これらの事を40年間、総額3兆6500億円ほど日本が支援して来たわけですね。
しかし、今の中国のGDPは日本を抜いて世界第2位。
「まだしてたの?」と、疑問に思う方も多いはずですよね。
そんなわけで、もう中国への支援は必要なくなり、中国と日本が話し合って「代わりに他の国を支援していきましょうか」と、他の途上国の支援で連携を図る事にしたのです。
これが今回のニュースですね。
▼大佐のブログが本になりました。

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ブログ管理人:大佐

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2018/10/23(火) | 政治のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)