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法人税を地方法人税に充てるニュースをわかりやすく解説して下さい



大都市に税収が偏っている状況で、国が一度法人税の一部を徴収して都道府県ごとに配分する事が検討されています。

今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。

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税金には沢山の種類があります。
その中でも今回は「法人税」がこのニュースに関係があります。

そもそも法人税って何なのか?という所から行きましょう。

大体は企業が払う税金という事は、みなさん何となくわかると思います。でも何で企業とか会社とか呼ばないで「法人」と呼ぶのでしょう?

法人は=会社ではないんです。
法律で認められた社会活動をする「組織」の事を指します。

例えばですけど、会社のあるキャラクターを他社が勝手にマネしたとします。そうした場合って社長とかが個人で訴えるのではなく、会社と言う組織で普通は訴えますよね?

これは会社の設立を国に認めて貰った組織だから、個人で訴えるのではなく、会社と言う組織で訴えるわけですね。

ですから国に認められた組織なら法人として名乗れるわけです。当然NPO法人だとか、○○法人と言うのは全て国に認めて貰った組織なわけです。

その中でも株式会社や有限会社などは「営利法人」と呼びます。利益を求めるのが営利法人で、利益を求めないのが「非営利法人」ですね。

営利法人は儲けである所得に応じて必ず税金が課せられます。私達が払う所得税と同じ感じです。

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法人税とは実は総称でして、実は4つに分けられます。
●法人税・・法人の所得に応じて課税される、「国」に支払う税金。所得に応じてなので会社が赤字なら払う必要はないです。

●法人住民税・・会社の所在がある「市町村や都道府県」に払う税金。会社がある所に対して税金が課せられるので、赤字だろうが払う必要があります。

●法人事業税・・法人の所得に応じて課税される、「市町村や都道府県」に支払う税金。所得に応じてなので会社が赤字なら払う必要はないです。

そして、もう一つがコレです。

●地方法人税
これは税制改正により2014年に作られた新しい、法人が納める税金です。

地方法人税は「地方」と書いてあるので市町村や都道府県などに納める税金と想像されてしまいますが、納める所は「国」です。

国が一旦税金を回収して、それを地方(市町村や都道府県)に配分しているのです。

なんでこんな事をしてるのかと言いますと、法人住民税と法人事業税だけだと、どうしても税収が都市部に偏ってしまうからです。

東京は沢山の会社が集中してますから、当然日本の中で一番税収があります。しかし、都市部以外の県だと東京ほど会社がないですから税収が当然下がってしまいます。

税金をいろいろな事にもっと使いたくても地方では財源が無くて使えません。これでは不公平ですから、一度国が回収して税金を配分する事にしたわけですね。

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地方法人税が出来たから法人が納める税金が高くなったかと思うかもしれませんが、そうではないです。

法人住民税が4.4%下がり、その分、地方法人税として4.4%充てているので、法人が納める税金額は変わってません。

これで税収が都市部に集中しなくり、地方も税収が増えるか・・と思いきや、残念ながらそうなってません。

まだまだ都市部に偏っているのです。
特に最近は日本が少しずつ景気が良くなって来ているので、都市部の税収が増えています。

そこで政府は法人事業税の一部を一旦国が回収して、それを地方法人税に充てようと検討しているのです。

先程あったように法人住民税を下げて、地方法人税に充てるのと全く同じ事をするわけですね。

ただ、東京は当然税収が減ってしまうので見直しするように反対しております。

これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐
大佐
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2018/10/26(金) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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