大手車会社、日産のカルロスゴーン会長が逮捕されました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。
カルロス・ゴーンさんは日産の会長です。
その他にも三菱自動車工場の会長、そしてフランスにあるルノーという会社の会長&CEO(最高経営責任者(社長みたいなもんです))を兼任してます。
兼任することは特に問題はありません。
もちろんそれぞれの会社から給料も貰えますし、税金は全ての会社から貰った給料を足した金額から引かれます。
カルロス・ゴーンさんが特に有名になったのは、やはり日産の経営危機を立て直した功績でしょう。
日産はバブル崩壊前は様々な車をヒットさせていましたが、1990年代に入りますとバブル崩壊と共に崩れ始めて2兆円ほどの借金を背負い、倒産寸前になりました。
そこに現れたのがカルロス・ゴーンさんです。
1999年に日産の最高執行責任者(COO)となり、経営の立て直しにかかったのですね。
日産はフランスのルノーの傘下に入って出資してもらいリストラや工場の閉鎖、原材料の見直し、デザインの刷新などをして更生を図ったのです。
2003年には2兆円の借金も返済し、日産は経営危機から見事に復活したのです。その後、2013年の6月にカルロス・ゴーンさんは会長に就任しました。
そんな功績を持つカルロス・ゴーンさんは何で逮捕されちゃったのでしょうか?
それは有価証券報告書の虚偽記載による「金融商品取引法違反」です。
有価証券報告書と言うのは、上場(証券取引所で株を売買出来るようにすること)している会社は必ず提出しなくてはなりません。
日産はもちろん上場している会社ですから必須です。
この有価証券報告書には、現在の会社の状況が記載されています。いくら赤字だったのか?それとも黒字だったのか?などなどです。
何でこんな物を必ず提出しなくてはならないかと言いますと、投資家を守る為です。投資家はこの有価証券報告書を投資するかどうかの判断材料にします。
もし有価証券で売り上げが上がって業績がよさそうな内容が書かれていれば、投資する人達が増えます。
逆にリコールなどがあって、今後業績が悪そうな事が書かれていれば、投資家は離れていきます。
ですから、有価証券報告書には「絶対に虚偽の記載をしない」と言うのが鉄則です。
ですが、たまに虚偽記載をした事がバレて、ニュースで大きく取り上げられる事があります。
今回の日産の件は、カルロス・ゴーンさんの年収で虚偽の記載があったのです。
本当の年収については、まだわかりませんが、年間10億円ほど年収を偽っていたと言われています。
つまり、10億円にかかる税金もそれだけ偽っていた可能性もあるわけです。
判明した5年間で、なんと50億円。
またこれだけではなく、会社の経費を私的に使っていた事もわかってきました。
会社の経費を勝手に使うのは犯罪です。
なぜわかったかと言いますと、実は内部でカルロス・ゴーンさんの調査をしていたのです。
これによってバレてしまったんですね。
またカルロス・ゴーンさんだけでなく、日産の代表取締役グレッグ・ケリーさんも関わっていた事も分かってきました。
これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐

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2018/11/22(木) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)