都民ファーストの会に所属する、3人の都議会議員が、党の執行部に対して離党届を提出しました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説したいと思います。
そもそも「都民ファースト」とは何でしょうか?
都民ファーストとは「都民ファーストの会」という政治団体の事です。
ちょっとここで政党と政治団体の違いについて解説しましょう。
日本には自民党やら民主党と言った具合に、◯◯党という党がありますね。これは言わばチームの事で、これを「政党」と呼んでいるわけです。
もし個人でバラバラに動くと大変非効率ですから、ある目的や方向性が同じ人達が集まってチームで動いて、その代表者が国会などで発言するという訳です。
日本はこのように政党というくくりで基本的にコトを進めていくので「政党政治」なんて呼んでいます。
ちなみに政党の人数が一番多い党から総理大臣が選ばれます。自民党は一番人数が多いので、だから自民党に所属している安倍さんが自民党の中から選ばれて首相なんです。
一方、政治団体も同様に同じ目的や方向性を持った人が集まった団体を言います。
政党も政治団体も同じように見えますが、決定的に違うコトがあります。
それは「法律で認められたか」、「認められていないか」の違いです。
政党はその政党の中に5人以上いるか、またはみなさんが国会議員を選ぶ為に投票しに行く国政選挙で、全国で2%以上の票を得た場合に政党となれる法律があります。
法律で認められるにはそれだけハードルが高いわけですが、その分メリットがあります。
例えば政党交付金と助成金(私達の税金で賄われます)を受けられたり、労働組合からの寄附が認められたり、寄附金の上限が緩かったりします。
一方、政治団体は私達のような一般人でも都道府県の選挙管理委員会に申請を出せば、普通に政治団体を作れます。
法律で認めてもらうわけではなく、「こう言う集団を作ります」という申請をするだけなのでハードルが低いのです。
ただその分、お金に関わる事に関してはルールや条件を厳しくしています。
よく、政治資金団体という政治団体を聞くかと思います。あれは政党に資金援助をして貰う為に作る政治団体なんですが、もしルールや条件が適当だったらどうなるでしょう・・?
たちまちお金の流れがよくわからない政治資金団体が出来上がってしまいます。
誰でも作れる政治団体ですから、政治資金規正法という法律の下で受けられる寄附金の額に制限をかけたり、収支報告の作成と提出が義務付けされるなどの厳格なルールをしてあるわけです。
政治資金団体という名前の政治団体を取り上げましたが、政治団体にはいろいろなものがあります。
その政党について勉強する政治団体、応援をする政治団体、それこそ一体その政治団体は何をしてるの?という様なものまであります。
まあ当たり前ですが、ある政党があったとすれば、その政党に関係のある政治団体を作っています。
では都民ファーストという政治団体に戻りましょう。
都民ファーストは東京都民を第一に考えるという事で設立された東京都を地盤にした政治団体です。
今の東京都知事である小池百合子知事が、「希望の塾」という政治塾(政治家になるためのノウハウを学ぶようなトコ)を主催する団体として2016年9月に設立されました。
小池百合子知事は特別顧問という立場で、都民ファーストの代表者は別の方が行っています。が、事実上は小池百合子知事が率いている感じです。
この政治団体はどのような事をしようとしているのかと言いますと、こんな感じです。
●待機児童対策
●働き方改革の推進
●教育を受けられる格差を無くす
など
現職都議会議員や「希望の塾」の生徒などがこの政治団体に所属しています。
しかし、この都民ファーストから3名の都議会議員が抜ける事にしました。(ニュースでは離党と書かれたりしてますが、都民ファーストの事を小池新党なんて呼んだりしているので、離党という言葉が使われたりしています。)
この3名は2017年の東京都議会議員選挙で初当選した都議会議でして、選挙をバックアップしたのが小池百合子知事ですね。
小池チルドレンなどと言われている方達です。
抜ける理由としては、「今のままだと都民の意見が吸い上げられず、政策などの意思決定が不明瞭である」という事です。
ただし3人は小池知事が進めている東京都の改革について支える立場には変わりはなく、反旗を翻したわけではないと言いました。
都民ファーストの会は、3人が抜けますと所属する都議会議員が50人になります。
これが今回のニュースですね。
▼大佐のブログが本になりました。

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ブログ管理人:大佐

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2019/01/09(水) | 政治のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)