主要野党が25日に内閣不信任決議案を提出し、与党の反対で否決されました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説していきたいと思います。
日本には政党と呼ばれるグループがあります。
同じ考えを持つ集まりですね。
なんで政党なんか作っているかといいますと、非常にその方が効率的だからです。
例えば投票する時に「◯◯党に所属する人」とわかれば、ある程度その人がどのような政策をしようとするかわかります。
また国会で何かを決める際は多数決によって決まるので、同じ考えを持つ人が多ければ、ある議案を出した際に通りやすくなりますよね。
この政党にいる議員さんは選挙によって選ばれるわけですが、一番人数が多い政党が政権を握って、公約を実行して国を引っ張っていけると決まっています。
また一番多い政党の中から内閣総理大臣が選ばれます。今は自民党が一番多いので、当然ですが今の安倍総理大臣は自民党所属です。
国を引っ張って行くと言うことは、政治に直接関与する事になり、政治を動かすと言うことになります。
これを「与党」と呼んでいます。
与党にはこんな党がいます。
・自民党
・公明党
自民党はわかるけど、公明党が何故与党にいるのでしょうか?
先程申しました通り、人数の一番多い党が与党となるわけですが、何も1つの党だけに限るというわけではありません。
2つの党が協力して、人数を増やしても良いのです。
わざわざちがう考えの党が協力するには訳があります。
日本は衆議院と参議院の2つがあり(二院制といいます。議案などを慎重に話し合う為にこの制度を取っています)、衆議院には465人の議員がいます。
衆議院は新しい国民の意思や世論をより強く反映して、最終的には衆議院の意見が通る(衆議院の優越といいます。)様になっています。
この衆議院465人いる中で過半数を超えた政党が先程申した通り、与党となり内閣総理大臣を選出できるルールがあるのです。
しかし、自民党だけでは過半数に達することができず、政権が握れなくなってしまうので、人数の確保(議席を確保するといいます。)を行う為に、こんな考えを持つのです。
「考えはちがうけど、人数多いし、あっちの党よりはこっちの党の考え方に賛成だし、政権も握れるなぁ」
こうして徒党を組むわけです。
2つ以上の党が連なって協力し、政権を握っているので、連立政権とか連立与党なんて呼んでいます。
では与党に対して今度は野党の話に行きましょう。
野党にはこんな党がいます。
・立憲民主党
・日本維新の会
・希望の党
・自由党
・国民民主党
・日本のこころ
・日本共産党
・社会民主党
・沖縄社会大衆党
当たり前ですが野党は与党以外の党を全ていいます。だから衆議院の中に与党も野党も混在しているのです。
仮に野党が連立を組んで、過半数の議席を確保したら、今度は野党だった党が与党となります。
野党の役割は与党の行う政策を監視して、指摘をします。
だから、野党が主体となって政治を動かしていく事はできません。あくまで指摘をしていく位置付けなのです。
与党も野党も何かの法案や議案を考えて提出できるのは同じです。
しかし野党だけは提出した法案や議案を通す為に「与党の賛成が必要」となります。
何故なら、衆議院にいる議席の過半数が賛成しなくてはならないからです。
もともと野党は与党より少ないわけですから、法案を通すにあたり野党単独では過半数の賛成が成り立ちません。
だから与党の協力が不可欠と言うわけです。
ただ、野党が法案を出してもほとんどが廃案されます。
さて、内閣不信任案決議案を野党が提出して、与党が反対多数で否決されましたね。
内閣不信任決議とは、今の内閣に対して信じられず、このまま任せてはいられない!という事で提出される議案です。
これは衆議院にいる議員が51人以上賛同されると発動します。
そして衆議院の過半数がこれに賛同した場合、「内閣不信任決議」となり、10日以内にこのような事が起こります。
「内閣総辞職または衆議院の解散」
内閣総辞職とは内閣総理大臣と国務大臣が今の地位を辞める事です。(国会議員は辞めません)
そして新しい総理大臣を選ぶのです。
総理大臣は与党の一番多い党から選出されるんでしたよね。
衆議院の解散とは名前の通り、一度解散して国民に選挙で選んでもらいます。
選挙で前のままの議員さんでよければ、今までのままの政治でOKだったという事ですし、全然違う議員さんが選ばれたら、今までの政治はダメだったという事になります。
これを「国民の信を問う」と言います。
今回は野党の5党が内閣不信任案決議案を提出し、衆議院本会議が開かれて与党が反対多数で否決されたというわけです。
これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐

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2019/06/27(木) | 政治のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)