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フェイスブックが発行するリブラについてわかりやすく解説して下さい



フランスで開かれていたG7でフェイスブックが発行するリブラについて、利用者保護の為に最高基準の金融規制を満たす必要があるという認識で各国が一致しました。

今回はこのニュースについてわかりやすく解説して行きたいと思います。

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G7の「G」とはGroup of Seven の略です。日本・アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・カナダの7つの先進国が参加して会議をします。

何を話し合うかと言いますと、世界の経済や金融情勢について、通貨に関する制度、金融規制などについてです。

今回この会議で話し合われたのが「リブラ(Libra)」です。

リブラは一般的には「仮想通貨」や「暗号資産」などと呼ばれます。

仮想通貨は今はもう大体の方が知っていると思います。

実際にコインや紙幣を使うのではなく、インターネットを通じて(銀行を通さない)お金をデータにして送金したり、投資対象としても利用されています。

暗号資産は仮想通貨の改称ですね。
2018年の国際会議で暗号資産と使われた為に日本でも国際的な呼称に変える動きになりました。

極めて改ざんされにくい暗号化システム(チェーンブロックという技術です。)を利用している為、この様な名称を使ったりしています。

リブラとは古代ローマ時代の重さを測る単位の事を呼んでいました。(1リブラは320gほどです。)

ローマ時代から長く使用されていたので、リブラも長い間使用される事を願って、この名前が付けられたのです。

リブラを開発したのはフェイスブックです。

「メールで写真を送るようにお金も手軽に送金したい」という発想から生まれました。

普通は海外にお金を送金したり、何かを購入してお金を払う時に銀行を通したりしますよね。

すると必ず「手数料」が取られてしまいます。
私の発行している雑誌も銀行を通す為、手数料が取られてどうしても高くなってしまいます。

これについて手数料をかけず、もっと簡単に手軽にできるようにしようと考えたわけです。

手数料がかからなければ、世の中のモノをもっと色々安くする事もできますよね。

もちろん、ドルを円にする事だって銀行を介さずにできます。

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リブラの特徴は今までの仮想通貨の仕組みとはちょっと違います。

今までの仮想通貨にはいくつか問題点がありました。
●仮想通貨を買ったり売ったりする事で株と同じように価格が乱高下してしまい不安定になる。

・・実は仮想通貨で実際にお店に売ってるモノを買ったりするような事はあまりなく、株と同じようにほとんどが投資対象として使われています。

その為、仮想通貨の価格は日々変わっていて、今日は仮想通貨を購入した時の5倍の価値になっていても次の日には買った時の半分の価値にしかならない事もあります。

こうなってしまうと仮にモノを買おうとした際には、仮想通貨が変動し過ぎていつ購入していいかわかりません。
(仮想通貨で未だにモノを購入したり送金する為に使用されていないのはこういう理由があるから投資対象にしか使われないのです。)

●チェーンブロックという極めて改ざんしにくい技術を使っていてもハッキングにあってしまう。

・・改ざんしにくい技術を使っていても、結局ハッキングされて仮想通貨が盗まれる事件が相次ぎました。

リブラの特徴は「ステーブルコイン」であることです。

ステーブルとはstaybleと書いて「安定した」と言う意味があります。つまり価格変動がないコインと言う事です。(ペッグ通貨(釘で固定する)とも言います。)

仮想通貨の場合は「仮想通貨を使用しているインターネット空間の中で価格が変動」してしまいましたが、リブラの場合はあくまで基軸通貨と同じ動きをします。

基軸通貨とは価値があまり変わらないゆえに、世界中でメインで使われている通貨ですね。ドルなんかがそうです。

例えて言うと、日本円は為替取引によって日々100円になったり101円になったりします。ですが、よっぽどの事がない限りはあまり変動しませんよね。
(安定している)

リブラも現実の日本円と同じように価格が連動するだけなのです。(リブラ内でも安定している)

つまり、現実でもリブラでも同じ価値のお金となります。(逆に言えば大して価格が変動しないから投資対象としてはあまり意味がない。)

またリブラは基本的にはブロックチェーンという技術を使ってはいますが、「現実のお金とリブラが同じ価値である」という事である裏付けがされています。

ちょっとここは難し過ぎる話なので省きますが、同じ価値であると裏付けされる分、セキュリティも高いのです。

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さて、リブラは来年(2020年)から発行されると言う事ですが、やはり問題なのがセキュリティや不正に使われる事です。

ハッカーが仮想通貨と同じように盗んで行ってしまうかもしれません。

またマネーロンダリングと言って、麻薬などの犯罪行為で出たお金をリブラに避難させて、資金の出所をわからなくさせてしまう事も懸念されます。

この為に、各国が「リブラは最高水準の金融規制を満たす必要がある」という認識で一致しました。

これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐
大佐
趣味は家の掃除からバイクまで幅広く。 当ブログの更新や若い方中心にニュースをわかりやすく解説しています。 広告主募集中!▶︎こちらからご連絡をお願い致します。

2019/07/23(火) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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