株式を売って比較的安全な国債を買う動きが高まり、国債の価格が値上がりしています。
今回はこのニュースをわかりやすく解説していきたいと思います。
国債についている「債」は負債とかに使われる感じですね。
簡単に言うと借金です。
正確に言うと「国庫債権」と言います。
日本には消費税や法人税、所得税と言った様々な税金がありますが、これだけ取ってもまだまだ全然お金が足りません。
そこで国がお金を国民から債権という借用書の様なものと引き換えに借りるのです。借りたお金は道路の修繕など様々な事に使われます。
国がお金を貸しているので、国が潰れるような事態が起こらない限りはお金が返ってきますし、基本的に元金は保証されたまま利子が付いて返ってきます。
絶対に安全とは言えませんが、国債は他の金融商品に比べれば安全だと言われています。
国債と一口に言っても実はたくさんの種類があります。
●利府国債
半年に一度、あらかじめ決められた利子が支払われ、満期になると元金が返ってきます。
●変動利府国債
半年に一度、その時の金利水準に従って利子が支払われ、満期になると元金が返ってきます。
●割引国債
満期までの間は利子の支払いがありませんが、購入する際に今の国債の価格より安く購入できます。
満期になると購入時の価格と満期時の価格の差額分を利子と見なして元金と一緒に返ってきます。
●個人向け国債
個人投資家に向けた国債です。
3年、5年の固定金利だったり、途中解約可能な種類がなどいろいろあります。
●復興応援国債
り東日本大震災の復興資金の為に国債を発行しています。
●物価連動国債
物価に連動する国債です。個人では購入は出来ないです。
国債が一番買われる時は株価などが下がり、不景気な時です。金融商品で何を買っても上がらない時に国債を買いだします。
何故なら銀行に預けるよりかは多少金利が良く、先程申した様に基本的には元金が保証されて安全だからです。
今、この国債が買われ出しています。
アメリカと中国の貿易摩擦などが影響して景気のピークが終わり株価がドンドン下がっているからです。
国債の価格と金利には相反する関係にあります。
一般的に国債の価格が上がると金利が下がり、価格が下がると金利が上がる関係となっています。
国債は株価と同じように毎日値段が変わります。
今の時点で100円で買えたのが99円になったり102円になったりします。
国債を買う人達がたくさん増えれば、人気が上がるので国債を購入する時の価格が高騰します。
逆に誰も買わなくなった時に購入しようとすれば安い価格で購入できます。
ここまでは宜しいかと思います。
単純に需要と供給の関係です。
では次に国債の価格と金利の関係です。
例えば元本100円で固定金利1%、5年後に償還(しょうかんといいます。期限が過ぎてお金が返ってくることですね。)される国債を買ったとしましょう。
しかし急にお金が必要になり、あなたは国債を売ることにしました。
が、日本は現在急激なバブルとなり固定金利3%の5年後に償還される国債が発行されました。
さあ、あなたの持っている国債、これを誰かが買ってくれるでしょうか?
はい、答えは誰も買わないですよね。
3%の金利の国債が発行されているのに1%しか付かない金利の国債なんか誰も買いません。
それにバブル時なら株などを買った方が1%どころではなく、もっと儲かったりするので国債自体があまり買われないのです。
じゃあどうしたら買ってくれるかと言うと、3%でも1%でも同じ条件にしちゃえば買ってくれるわけです。
つまり金利1%の国債の値段を下げて、1%のモノと3%のモノが同じ価値であればどちらも購入してくれます。
だから金利が上がると国債の価格は下がるのです。
じゃあ逆に今の様に国債が人気になっている場合はどうなるか?
国債に人気が出ますと、多少金利が安くても購入する人がたくさんいます。
人気が出るので国債の価格が上がり金利が下がってしまうのです。
先月の29日には満期までの期限が10年の国債の利回りがマイナス0.290%まで下がりました。
これは過去最低のマイナス0.3%をつけた2016年7月以来3年1か月ぶりの水準となり、景気が低迷して国債を購入している人がたくさんいるという指標になります。
これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐

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2019/09/03(火) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)