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アルゼンチンが資本規制を導入したニュースをわかりやすく解説して下さい



アルゼンチン政府が1日、外貨の購入を制限する資本規制を導入すると発表しました。

今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。

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まずはアルゼンチンの場所を把握してから話に移りましょう。

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アルゼンチンは南米にある国ですね。
スペイン語が公用語で首都はブエノスアイレスです。

人口は4400万人ほどで農業や畜産業を主要産業とする南米第2位の経済大国です。

アルゼンチンはもともと農業大国でした。
しかし第二次世界大戦後に急に工業化の政策に移行し、これが失敗します。

その後は経済が下降し、失業率も高まり物価も高騰する事態となります。
そして繰り返して債務危機(借りたお金が返せない状態になってくること)に陥ります。

その後何度か経済が持ち直す場面もありましたが、
産業構造の改革につぎ込まずにいた為、財政はさらにひっ迫してしまいます。

そしてついには返済に行き詰まって、債務不履行(デフォルトといいます。返済不能状態の事です。)に陥ってしまったのです。

実はアルゼンチンは過去にデフォルトを8回も引き起こしています。

そしてIMF(国際通貨基金といいます。加盟国が危機に陥った時にお金を融資したり、経済復興の助言など行います。)に支援をしてもらった事もあります。

しかし、借りたお金をばら撒き政策(例えば国民に1万円ずつ払ったりして、根本的な経済の改革をしないで政権を維持させる為に行う政策)に使ったり、結局借りたお金を返せないので信用がありません。

さらには今回、アルゼンチンの大統領選の予備選挙で、公共料金の値上げや国民向けの補助金削減など緊縮財政を行なっていた今の大統領、マクリ氏が敗れてしまいました。

以前からアルゼンチンの通貨である「ペソ」は下がっていたのですが、これによりアルゼンチンはさらにダメだと思った投資家などがアルゼンチンの通貨を手放したのです。

これによりアルゼンチンの通貨の下落に拍車がかかり、通貨の価値が下がってペソ安となってしまいました。

どのぐらい安くなってしまったか?

ほんの10年前は1ドルに換金するには3ペソほどでした。しかし今は1ドルに換金するには55ペソを払わないと換金できません。

1ペソは日本円で6.8円くらいなので、旅行に行く際に374円払わないと1ドルに換金してもらえません。
(今は1ドル106円くらい)

こう思うとかなり深刻な通貨安と思っていただけるかと思います。

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これで景気がいいなら良いですが、アルゼンチンの平均月収は9000ペソ。日本円で言えば61200円。
仕事もなく物価も高いので暮らして行けません。
(通貨安なので輸入品もめちゃくちゃ高いです)


ちょっとお金の話になりますが、みなさんは買い物をした時などに日本円でなぜお金を払い、定員さんはなぜ日本円を受け取っているのでしょうか?

これはですね、みなさんが日本円を信用しているから日本円を使用しているんですね。

例えば急激に日本がハイパーインフレ(お金の価値が下がりモノの価値が上がること)になったとします。

持っていた100万円が1万円くらいの価値となってしまいました。そしてさらに価値が下がり続け、日本円を持っていればいるほど損をしています。

みなさんはこんな状況で日本円を持ち続けようなんて思うでしょうか?いつか価値が上がると中には思う人もいるかもしれませんが、不安でたまらないと思います。

これが「お金の信用がなくなっている」という状況です。
こんな時、皆さんはどんな行動を取りますか?

日本円の価値が下がっている時にゴールドやプラチナなどの現物に換金したり、ドルなどの通貨に替えたりすると思います。

何故ならゴールドなどは決して0円と言う値段になる事はないですし、ドルが通貨下落を引き起こしていなければ価値が0円になる事がないからです。

アルゼンチンでは正に今この状況でして、ペソの信用がないので、住宅などの買い物にはペソの代わりにドルが使用されています。

ペソをドルに替える人達が沢山いますから、ペソの価値はさらに下落していきます。
そして金融機関からはドルが無くなっていきます。

ドルが無くなって行くと言うことは、ドルが希少だと言う事になりますので、ドルの価値が上がります。

そして今、ペソをドルに換金できない人まで出てきているのです。

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そこでアルゼンチン政府は「資本規制」を導入し出したのです。

資本規制と言うのは国内の金融機関から資金が急激に無くなってしまうのを防ぐ為に、資金の引き出しや換金、海外への送金を制限する規制です。

アルゼンチンでは今月から、個人が購入できるドルを原則1か月1万ドルに制限するという資本規制の導入を発表しました。

また企業に対しても必要以上にドルを所有することを原則禁止しました。

このままいくと数週間でドルが無くなってしまう事がわかったからです。
(外貨準備高と言って基本的にどこの国でも他国の通貨を保有しています。)

こうする事で、ペソの通貨下落を抑えることができ、金融機関からドルが無くなるのを抑える事ができるわけです。

ちなみにアルゼンチンにはいいニュースもあります。通貨安なので何を買っても安いですからアルゼンチンに来る観光客が増えています。

これが今回のニュースですね。
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自己紹介
ブログ管理人:大佐
大佐
趣味は家の掃除からバイクまで幅広く。 当ブログの更新や若い方中心にニュースをわかりやすく解説しています。 広告主募集中!▶︎こちらからご連絡をお願い致します。

2019/09/05(木) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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