1月5日に東京の豊洲市場で初競りが行われて、青森県の大間港で水揚げされたクロマグロが1億9000万円余りで競り落とされました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。
青森県で水揚げされるマグロは「クロマグロ」と言います。よく本マグロと呼ばれたりしていますね。
マグロにはミナミマグロ、キハダマグロ、メバチマグロと言った種類があるのですが、こう言ったマグロのほとんどはスーパーで売られているものです。
そして銀座にある高級お寿司屋さんに出てくるのが、このクロマグロです。
マグロはエサと産卵のために回遊します。
ファリピンの東方沖で産卵し、そしてイワシやイカなどのエサを求めて、黒潮又は対馬海流にのって移動します。
青森県の大間で獲れるクロマグロは特に有名ですが、長い旅をする事で、大きく脂が乗ったクロマグロが冬に獲れるからです。
みなさんもスーパーに行ってマグロの刺身を見かけるかと思いますが、高過ぎてほとんどの方が手を出せないでいると思います。
それもそのはず。クロマグロの漁獲量はご存知の通り、乱獲で激減しています。
昔は沿岸でも普通に獲れたマグロですが、明治時代になると獲り尽くされて今は船で沖へ出て行かなくては獲れません。
特に激減してしまった理由は産卵場にて巻き網漁で一気に獲ってしまうからです。
産卵しに来るマグロはほとんどエサを食べないので、産卵場に来るマグロは脂が乗っておらずあまり美味しいとは言えません。
しかしながら、産卵場に来るマグロを網で獲り、さらにクロマグロを獲っている95%以上は0歳〜1歳くらいの赤ちゃんマグロを網で獲ってしまってます。
市場ではこう言ったマグロは安く買われてしまう為、獲っても廃棄したりされています。
廃棄する理由のもう一つは漁獲枠の制限があるからですね。限られた漁獲枠の中で安い値段しかつかないクロマグロを獲っても意味がないので捨ててしまい、獲ってない事にしちゃうんです。
当然、マグロはいなくなり価格が高騰するわけですね。
こう言った事がないようにしっかりと規制をして監視をするべきなのですが、残念ながら管理がずさんな為、結局うまくいっていないのが現状です。
さて、マグロの初競りに話を移しましょう。
毎年1月5日にはマグロの初競りが行われます。
今年もすしざんまいで有名な社長がテレビに出て、1億9320万円で競り落とした事を報告していました。
マグロの初競りは昔は全くニュースにもなりませんでしたが、2001年に2020万円という値段で競り落とされてから話題となりました。
今までで初競りの最高額だったのは2019年の3億3360万円です。
同じくすしざんまいが競り落としました。
なぜこんな高い金額でも競り落とすのかと言いますと、初競りは非常に宣伝効果も高いからです。
(宣伝効果の為だけにやっているというわけではないですがね。)
NHKとかですと、宣伝となってしまう為に名前が出ないのですが、他のテレビ局や新聞だと競り落とした所の名前が公表されます。
この宣伝効果が新たにお客さんを呼んで儲かるので、翌年もさらに同じ様に競り落としたりします。
だから初競りのマグロは高くなるわけですね。
マグロ漁師さんにとっても初競りは目標でもあり、一攫千金のチャンスでもありますが、「漁師殺し」と言って批判も一部ではあります。
マグロは限りある資源でありますから大事にしていきたいものですね。
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ブログ管理人:大佐

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2020/01/07(火) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(2)