小学校3年生くらいのときに家にとんでもない家電が導入されました。
当時ハイテク機器と全くの無関係な家には、大昔にカセットテープにラジオがついた、言わゆる「ラジカセ」と呼ばれる代物くらいしかありませんでした。
もちろんビデオデッキという代物もなく、テレビでジブリ映画が放映された日には「もう二度と見ることが出来ない」と思い、隅から隅まで見回したものです。
「もう一度映画を見たい・・・
ビデオさえあれば」
そんな我が家にある日「テレビデオ」が導入されたんです。
今じゃどこの家電量販店にも置いていませんが、テレビとビデオデッキが一体化された電化製品です。
DVDしか知らない世代もいるかもしれませんが、当時はビデオテープと呼ばれる、大きなカセットテープを使用していました。
このテレビデオはビデオが壊れちゃうと当然テレビごと一緒に修理に出さなきゃいけないという、今思うとなぜ一体化させたのかよくわからない代物です。
そんなテレビデオは二階の親が寝てる部屋に置かれ、主に録画予約をして映画を見る為に使用される事となりました。
「映画が録画して見れる!!」
見たかった映画を録画して何度も見ることなんて夢のようでした。
TUTAYAはあったんですが、お金を払ってビデオを借りるという文化がない我が家では、TUTAYAの存在がよくわからず、とにかく面白そうな映画がやる度に録画をしまくってました。
そんなテレビデオの登場から2年。
僕もそれなりに成長してくるとエロスに目覚め始めます。
小5くらいから目覚めたのでかなり早かったかとは思います。
エロ本は道に捨ててあるので見たことあるんですが、エロビデオを一度も見た事がなかった僕はどうしてもエロビデオを見たくなりました。
エロビデオ・・・。
一体どんなものなんだろう・・・?
まだ見たことのない世界にドキドキワクワクでいっぱいでしたが、小5でエロスに目覚めた友達は少なくエロビデオを持ってそうな友達もいません。
エロビデオ屋は当時、怪しい小さなお店で経営しており、そこは禍々しいオーラを放ち近づく事も、まして小5の僕が借りる事も出来ません。
エロビデオが見たい!
どうしても見たい!
そんな気持ちでいっぱいの時に、ある日よく釣りに行く川にエロビデオが捨てられてました。
「うおおおおおおおおお!!!!エロビデオだ!!!!」
打ち震えましたね。
手なんかホントにブルブル震えてしまいました。
当然のごとく持って帰りました。
ただ残念な事にこのエロビデオは川に捨てられてあっただけに、半分水に浸かっておりまして、ネジ部分も錆びていたのでメンテナンスが必要だったんです。
このままでは見られない・・・
仕方ないのでエロビデオをなんとか分解し、中の水をふき取り、中のテープ部分なんか布で少しずつ拭いて見れるようにしました。
エロパワーがあるとなんでも出来ると悟ります。
そして、いよいよテレビデオの中へ。
ドキドキ・・・ワクワク・・・
出てきた画面は、背景が真っ暗でそこに老人と若い女の人が立っているものでした。
エロビデオの中でも高等向けなエロビデオです。
最初はドキドキしていたんですけど、なんせ老人VS若い女。
狂おしいほどに老人VS若い女。
なんかそれで自責の念にかられちゃいましてね。
もう見るの止めよう・・・そう思いましてビデオを取り出そうとしたんです。
ヴィ・・ヴォイオインン・・・
・・・テープが抜けない・・・。
どうやら、テープを綺麗に拭いたはずなんですがやはりネジも錆びてて、結構老朽化していたので、デッキ内で詰まっちゃったみたいです。
取り出しボタンを押すと途中で引っかかって、おまけにその取り出しにテレビデオが全電力を注ぎ込むのか、プツッとテレビが消えちゃうんですよ。
緊急事態です。
家の家族はテレビでキスシーンが流れるだけで一時停止しちゃうくらいの家族です。
まさか「テレビデオの中にエロビデオが詰まって壊れた。」なんて言えるわけないです。
ましてやスタンダードなエロビデオならいいですけど「老人VS若い女」のエロビデオですからね。
エロビデオだけでもびっくりなのに、高等レベルなエロビデオじゃ二段階にビックリしちゃうじゃないですか。
とにかく、家族が来る前にビデオを抜きださねば。
そんなわけでエロビデオで抜くのではなく、エロビデオを抜くという、わけのわからない状態になっちゃいましてね。
老人と若い女が絡み合う様にテレビデオと僕が絡み、「オラ!抜くぞ!オラ!」とやって無理矢理抜きましたらビデオ部分は見事に壊れ、結局ただのテレビになったのでした。
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自己紹介
ブログ管理人:大佐

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2020/03/14(土) | エンターテイメント | トラックバック(0) | コメント(0)