日銀が週に1回行っていたドル資金の供給を毎日行う事にしました。今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。
ドルや円は毎日売買が行われております。
ニュースだと「今日の外国為替相場は・・」と言った感じで報道されています。
為替とは昔、商人が両替商に現金を渡し、代わりに「為替手形」を貰い、それを別の両替商に持って行き現金化した事が始まりです。
現金を持ってると山賊などに襲われたりしたので、この様な手法をとっていたのです。
現代では安全の為と言うより便利だからと言う理由がほとんどですね。
公共料金の支払いも直接現金を使わずに銀行から引き落とすわけですから、これも為替の部類に入ります。
外国為替の場合は外国のお金(日本円やドルなど)を売買しています。
もちろんこれもわざわざ窓口に行って現金を出して売買してるわけではなく、パソコンなどでデジタル的に処理しています。
なぜにドルや円を買ったり売ったりしているのかと言いますと投資家が儲けようとしているからです。
毎日、円を買ってドルを売ったり、逆に円を売ってドルを買ったりしているから円やドルの価格が変わるわけです。
ここでいったん、
円安ドル高について学びましょう。
円安とは円の価値が下がるという事です。
ダイヤモンドが高いのは希少性が高いから値段が高いわけでそこら辺に沢山あったら値段は安くなります。
円も同じで市場に沢山出回っていれば希少性がなくなって円安となります。
市場に沢山出回っている時・・それはバブルです。
バブルの時は皆さんがお金を沢山持っていたので、お金の価値が下がって円安となるわけです。
この記事を書いている今は1ドル110円ですが、日本がバブルだった頃は240円もありました。
円安とドル高はスーパーのリンゴで学ぶと分かりやすくなります。
あなたがスーパーに行ってリンゴを100円で買ったとします、次の日に行ったら50円で売ってたらあなたは損をしたと思いますね。
逆に次の日に300円になってたら前の日に買っておいてよかったとホッとするはずです。
このリンゴをドルに変えて読み直して見て下さい。
100円出して1ドルが買えたのに、300円出さないと1ドルが買えなくなってしまう。円の価値が下がっているので円安と言うわけです。
ではコロナウイルスで混乱している今を見てみましょう。テレビでは株価が下がっている報道が沢山されました。
不要不急の渡航制限が報道されたので外出しなくなる人が沢山出ています。
航空会社も当然儲からなくなりますから大手航空会社の「JAL」の株価は一気に下がっていますね。
株を持っている投資家はこうなると「このままこの株を持っていたら大変な事になるかもしれない」と不安になり、多少損をしてでも株を売ってしまいます。
この不安な気持ちが連鎖すると「株はダメだ!」となり一気に株価が下落してしまうわけです。
そして株などを現金化してしまいます。アメリカ人だったらドルに変えてしまう人達が増えます。
しかしドルは世界の主要な通貨。
アメリカ人だけではなく多くの国の人がドルに変えてしまいます。
なぜなら世界中で使われているドルは、基軸通貨と言って非常に安心できる通貨だからです。
1ドルという価値があまり上下しないのです。
これがジンバブエで使っているジンバブエ・ドルを基軸通貨にしちゃったら大変です。
ジンバブエではハイパーインフレ(お金ね価値が下がりモノの価値が上がる事)によって、リンゴ一つ買うにも持ちきれないほどの札束が必要で、道端にゴミの様にお金が捨ててあります。
ですからお金が紙屑になるような信用できない様な通貨ではなく、世界で流通しているドルの様な基軸通貨に変えてしまうのです。
さて、世界中の人がドルに買えてしまうとどうなるでしょうか?
はい、当然ドルがなくなって行きます。
ドルが市場から無くなっていけば、希少性が高まりドルの価値が上がりますね。
投資家の間では「ドルが無くなってしまう!」と今度は別の心配事が起きます。
これにより金融市場が混乱してしまうとさらに大変な事が起きてしまう為、日銀(中央銀行)が他の国の中央銀行と話し合って、ドルを市場に供給する事にしたのです。
こうすればドルの希少性が薄れてドル高を防ぐ事ができます。
ドル資金の供給は日銀が週1回行っていましたが、これを毎日行うことにして、4月の末まで行う予定です。
これが今回のニュースですね。
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ブログ管理人:大佐

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2020/03/30(月) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(1)