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1ドル129円となった円高・ドル安についてのニュースをわかりやすく解説して下さい

外国為替市場で1ドルが129円台後半になり、円高・ドル安になりました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。

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為替というものからまずは確認して行きましょう。
為替と言う制度は近年始まった事でもなく日本でも大昔から行われていました。

今の様に銀行が無かったような江戸時代では、商人は現金をそのまま持ち運ぶと山賊などに狙われてしまう為、両替商という所にお金を渡して為替手形(確かにお金を受け取りましたよという証書)を発行して貰っていました。
この為替手形を持って、今度は指定された場所にある両替商へ行って為替手形を現金化していたのです。

今ですとこのやり取りを銀行やインターネットでもできますよね。

じゃあ、日本とアメリカでこのやり取りを行う場合はどうでしょうか?
やり方としては同じように出来ますが、問題になってくるのは通貨の種類の違いですよね。
日本は「円」アメリカは「ドル」。

双方が鎖国状態でしたらこんなことを考える必要はありませんが、アメリカと日本で商品を輸出入したり、株を購入したり、不動産を売買したりする場合に円からドル(又はドルから円)に通貨を交換させなくては、それぞれの国で使用する事が出来ないので通貨の変換を行っているわけです。(もちろんアメリカだけでなくドイツ(ユーロ)やインド(ルピー)などたくさんの国と行っています。ただやはり世界の基軸通貨(国際間の貿易などで一番使われる通貨)であるドルについて注目されるので円とドルについてのニュースが一番報道されるのです。)

この通貨を交換する市場の事を「外国為替市場」といいます。
そして通貨を変換する比率の事を「為替レート(外国為替相場とも言います)」と呼んでいます。

ところでニュースを見てみますと為替レートで円が129円になったとか、秒単位で値段が変わっています。
何でこんなに目まぐるしく変わってしまうのでしょうか。

この1年は1ドル120円にしますよ~とかにすれば落ち着きそうなものですけど、なかなかそうはいきません。
何故なら、世界の情勢は秒単位で変わっているからです。
景気・金利の変動・主要な人物(総理大臣や中央銀行の頭取など)の発言・国際情勢・投機目的による為替の売買(ドルを円に換えたり円をドルにしたりすること)・・・こういった事で円を持っていた方がいい、いや円をやめてドルを持っていた方がいいと考える人がいたりして、円やドルを売買する事によって値段が秒単位で変わってしまうというわけです。

さて、円高ドル安とはどういう状態か?
日本がアメリカからリンゴ一個を購入した場合として例を基に復習しましょう。
(例)1ドル200円または1ドル100円だった場合
円高・ドル安の場合・・・1ドル200円だったリンゴが100円で購入できる
円安・ドル高の場合・・・1ドル100円だったリンゴが200円で購入できる

円高という名前で誤解してしまいますが、日本が200円でアメリカから購入していたリンゴが100円で購入する事ができるようになりますから(今まで1個200円だったリンゴだから2個変えちゃいますね。)、アメリカはドルの価値が下がっている(ドル安)状態となり、日本は円の価値が上がっている(円高)となるのです。

円安はこの逆ですね。
日本が100円で購入できていたものが200円で買わなくてはいけなくなるわけですから、円の価値が下がっている(円安)で、ドルの価値が上がっている(ドル高)となるわけです。

じゃあ、今回1ドル129円(129円台後半)になり円高・ドル安になったニュースは何が騒がれているのでしょうか?
これは7カ月ぶりに円高になったという事で騒がれています。
これはチャートを見てもらうとわかり易いですね。

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今から7カ月前、2022年5月頃のチャートとおおよそ同じ値段ですね。
こうしてみるとピーク時(円安・ドル高)から随分と円高・ドル安になっていることがわかります。

日本は輸出大国ですから、円高・ドル安になると物が売れにくくなってしまいます。
またまたリンゴ1個を例に今度は日本がアメリカへリンゴを売るという状況で例を基に考えてみましょう。

(例)1ドル200円または1ドル100円だった場合
円安・ドル高・・・1ドル200円だったリンゴを100円で売る事が出来る
円高・ドル安・・・1ドル100円だったリンゴを200円で売る事が出来る

円安・ドル高だとアメリカにとってはリンゴを100円で買う事が出来ますが、円高・ドル安だと日本から200円払わないとリンゴが買えません。だからアメリカにとっては高いから買わない!となってしまうので、日本のリンゴが変われにくくなるというわけです。

日本のものが買われにくくなれば、日本の景気はますます悪くなってしまいます。
じゃあ今まで円安・ドル高だったから日本て儲かったの?と思うかもしれませんが残念ながら新型コロナウイルスの影響があり、儲かった会社は限定的です。(例えばユニクロなんかは業績が良かったです。)

現在世界的に2023年はすごく景気が悪くなるだろうと言われており、投資家や企業は慎重な姿勢を見せております。
このことによってさらに景気が悪い方向へ拍車がかかってしまう可能性があります。

これが今回のニュースですね。


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自己紹介
ブログ管理人:大佐
大佐
趣味は家の掃除からバイクまで幅広く。 当ブログの更新や若い方中心にニュースをわかりやすく解説しています。 広告主募集中!▶︎こちらからご連絡をお願い致します。

2023/01/04(水) | 経済のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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