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大学入学共通テストへ情報Iの得点を含めないニュースをわかりやすく解説して下さい


 大学入学共通テストから出題が始まる新科目「情報I」について、国公立大学82校のうち、3校が受験必須科目としながら、得点は成績に含めない方針にすることがわかりました。

今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きましょう。

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大学入学共通テストは2013年に教育再生実行会議から始まります。

教育再生実行会議は有職者(大学の先生とか専門家とか、その道に知識を持っている人達とかですね。)が集まって、「このままの日本の教育のやり方では日本はダメになるから改善して行こう。」と話し合いが行われた会議ですね。
2006~2008年にも行われていましたが、その後2013年から行われ2021年、現在の岸田総理時代に廃止されました。

どのような事を話したかと言いますと、「いじめ問題」「教育委員会の制度について」「給付型奨学金の創設について」「教育の財源について」といった内容です。
この中に「大学入学選抜のあり方」についても話し合われました。

従来、この国公立大学(私立大学も)に入りたい!と思って試験を受ける場合は、独立行政法人大学入試センターによるセンター試験を受けて突破した後に、二次試験(大学独自の個別試験)を受けておりました。(国公立大学は国が資金を出して設立している大学です。学費は私立大学と比べますと安いですが、難易度が高い大学が多いですね。)

センター試験は1990年から始まりましたが、この前は「共通一次試験」と言うものがありました。
しかし当時は特定の大学に志願者が集中したので、受験生を振るい落とすために高校で出題されなかったような難解な問題を出すようになってしまいました。これだけではないのですがその他にも批判する点が多くあったために、センター試験へとリニューアルされたのです。

共通一次試験の問題点は改善されましたが、先ほどの問題点は100%改善はされず、良い面もあったのですが、時代が変化するにつれてさらなる問題点が出て来ました。

例えば、単純な記憶力と知識だけを問う問題です。センター試験は知識を詰め込めば点が取れやすい傾向のテストだったので、これが問題視されていました。それにマークシートによるものなので、問題ではなくマークシートに特化されたテクニックで回答をしたり、教師もそのテクニックを教えたりしていたので、問題がわからなくてもテクニックによって正解してしまう様な事象が起きたりしていたので、「これは実力なのか??」という事も問題視されていまし。

単純な記憶力や知識が必要でしたら、これからパソコンや機械に任せてしまえば良いですよね。
今にチップが脳に埋め込まれていちいち覚える必要もなくなってくるような時代が来そうです。

だからパソコンや機械、人工知能がまだ不得意とする、複雑なコミュニケーション力や、たくさんの情報からの判断、臨機応変力や応用力に力を入れていくために、暗記だけでは点が取れない様に「思考力」「判断力」「表現力」を問うような問題を増やしていくように改善しました。

また大学入学共通テストは高校での基礎的な学習の達成度について判定する試験ですので、難解な問題を出題することを無くしました。(でも毎年試験が難しくなっているようです。)

こうした経緯があってセンター試験を廃止して、このような内容の試験に変更され、2021年1月16日、17日に初めて大学入学共通テストが行われました。

大学入学共通テストは6教科30科目で構成されます。
国語、地理歴史、公民、数学、理科、外国語の6教科です。
30科目というのは例えば数学なら「数学I」とか「数学Ⅱ」なんかがあったり、外国語であれば「英語」「ドイツ語」といった科目があります。それぞれの大学で指定する科目を選んで受験します。この科目が30あります。

国公立大学ではだいたい5教科以上、私立大学では2~3教科が一般的の様です。

じゃあニュースとなっている「情報I」もこの中にあるんだ~と思ったかもしれませんが、その前に「情報I」ってなんだ?
と思った方が多いと思います。(情報処理っていう科目はあった気がするけど情報Iってあったっけ・・・?)

情報Iは2022年度4月からスタートした高校の新しい必須科目です。
これは情報を扱う際に問題が起きないようについてや、プログラミング、情報からの分析方法などを学ぶ教科です。

今現在では大学入学共通テストには科目として入っていませんが、2025年度の1月には情報Iが科目として入ってきて、これによって国公立大学の大学入学共通テストでは、基本方針として5教科7科目から情報Iを含めた5教科8科目になる予定になっています。

しかし、新しい科目を大学入学共通テストに入れていくのはなかなか微妙な部分があります。
そもそも前例がないですし問題の傾向なども良くわからないですよね。
情報Iの科目を入れる事によって受験生への影響も懸念されています。

そこで国立大学82校のうち3校(北海道大、徳島大、香川大)は「受験科目としては課すものの、合否判定には情報Iは点数に含みません」という方針にしたのです。(情報Iの配点を減らす大学もあるようです。)基本方針としては5教科8科目にするという事ですが、最終的には各大学の裁量にゆだねられているので、絶対にそうしないといけないという事はないのです。

必須科目であるはずなのに試験で評価にならないのならこれを必須科目とする必要性はなくね?
と思いますが、やはり導入にするにはちょっと考えてしまう気持ちもわかりますね。
ただ受験生としてはない方がいいに決まっています。

これが今回のニュースですね。


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ブログ管理人:大佐
大佐
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2023/01/09(月) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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