1月5日、9日、10日に、Xクラスの太陽フレアが観測されました。
今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。
地球から太陽までは1億4960万キロメートル。太陽の光は約8 分 19 秒遅れて地球に届きます。
太陽の主成分の73%は水素です。
残りのほとんどはヘリウム(25%)からできております。
水素はよく燃え、風船のガスなどに使われていているヘリウムは燃えません。
じゃあ水素が燃えているのか~と思うかもしれませんがちょっと違います。
そもそも普通は酸素と有機物があって燃えるのですが、宇宙には酸素がありません。
なので燃えているというわけではなく、太陽の場合は核融合反応と言って、水素原子と水素原子がくっついてヘリウムに変化しているのです。この時に膨大なエネルギー発せられて太陽が燃えているような状態になるのです。
(ちなみにあと50億年は太陽は輝き続けられるそうです。)
この太陽の核融合によって起こる時の爆発現象で「フレア」が発生するのですが、なんと大きさは1万km~10万km(地球の直径は1万2700Km)。そして特に強い太陽活動が起こる周期に巨大なフレアを発生させることがあります。
というのは太陽には約11年の太陽周期があり、強い太陽活動の時期と弱い太陽活動の時期を繰り返していて、まさにこれから太陽活動の活発な周期に入ると予測されているのです。(前回は2003年頃)
現在の太陽を見てみますと表面全体に太陽黒点が広がっていて(太陽黒点数が増えると太陽の光が増大します。)、Xクラスの太陽フレアが3度も確認されて記録史上最大級の太陽活動になる可能性があるとも言われています。(ピークは2024年あるいは2025年に起きると予測されています。)
Xクラスというのは太陽のX線強度の等級を表しています。
X線強度と言うのは簡単に言うと太陽の明るさで等級を表している事ですね。
低い方からA、 B、 C、 M、 Xの5つの等級に分類されていて、Xが一番強いです。
さて、太陽が活発化すると地球や私達の生活にかなりの影響(被害)が起こるという事で騒がれますね。
実際には1989年に発生した太陽フレアによってカナダで大規模な停電が発生があり、2003年には太陽フレアによる磁気嵐によって人工衛星の機能に障害をもたらしました。
なぜこのような影響が起こってしまうかと言うと、普段、太陽から出ている熱や電磁波は、地球を覆っている磁場によって大半が反射されたり、拡散されています。いわゆるバリアのような役割をしています。
しかし太陽フレアが発生すると、太陽の表面からはX線やガンマ線(太陽風や磁気嵐)などが大量に放出されるので、地球のバリアでは防ぎきれなくなってしまうのです。
この為、人工衛星が壊れたりして通信障害や、地球を取り囲む磁場が大きくかき乱される事により、発電施設や電力機器に影響を及ぼしてしまうのです。
これが今回のニュースですね。
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2023/01/23(月) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)