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少子化対策として所得税を減らすN分N乗方式とは何ですか?わかりやすく解説して下さい



 政府が行おうとしている異次元の少子化対策の一環として、児童手当の所得制限撤廃や、支給年齢の段階的引き上げを行う方向で検討に入り、「N分N乗方式」が浮上しました。

 今回はこのニュースをわかりやすく解説して行きたいと思います。

現在の日本の人口は1億2550万人ほどですが、これが100年後になりますと5千万人ほどになってしまいます。
人口減になれば、国力が衰退して様々な問題が発生するわけですが、ここ最近「異次元の少子化対策」という事で、子供手当の見直しが大きな議論となっています。

特に現在は所得が一定以上の収入がある世帯に対しては、減額や支給対象外となっている児童手当ですが、これを撤廃しようとする動きを見せています。
そのような中、「N分N乗方式にした所得税負担をやった方がいい」と言う意見が出ています。

日本の出生率は1.45%ほど。かつてフランスも1993年から1994年にかけて出生率が1.65%まで落ち込みました。
このままではマズイという事で、フランスは大幅な子育て支援対策を行うことにしたのです。

ちょっと今のフランスの子育て支援にはどういうものがあるのか見て行きましょう。
・3人以上の子育て世帯に対して、大幅な所得税減税を適用するN分N乗方式
・子どもを3人養育すると年金が10%加算
・高校まで授業料は無料。私立は例外としていますが大学も少額の登録料のみを支払うだけ。返済不要の奨学金制度の充実。
・育児休暇するか、週に3日とか、半日勤務といった時短労働が選択できる。
・妊娠後の産科の受診料や産後のリハビリテーションまで全て無料。

とてもうらやましいですね。
ですが、そういった手当を充実させた分、フランスの税率はめちゃくちゃ高いです。

N分N乗方式というのは、かつてフランスが戦争でたくさんの人口が減ったことに対して1946年に導入されたものです。
日本の所得税は個人の所得によって課税がされています。
しかし、N分N乗方式というのは個人の所得ではなく世帯にしているのが特徴です。

計算式を書くとややこしくなってしまうので、こんな家族構成として結果だけ書いていく事にしましょう。
・父・・・400万円の収入
・母・・・200万円の収入
・お兄さん(子供)
・妹(子供)

日本のように所得への課税だと、この場合税率は47万5000円となります。
ではフランス式(?)のN分N乗方式にしますと、税率が30万7500円となるのです。

167500円も安くなりましたね。
これが3人目となるとさらに税率が軽減されます。

簡単に言うと「家族の子供が増えれば税が軽減される仕組み」と言うわけです。
これはお得ですね。

しかしながら、問題もあります。

まずはN分N乗方式だけを取り入れても少子化は解決しないのでは?という声があります。
確かに税金は安くはなりますが、フランスではこれに加えてさらにきめ細やかな子育て支援制度があります。

児童手当の所得制限撤廃や、支給年齢を段階的引き上げていくという事も検討はしていますが、その他にもたくさんの子育て支援制度をしなくては状況が変わらないのではないか?という考えがあります。

また子育て支援政策を充実するには大幅なコストがかかってきます。
フランスの様に高い税率をかけるということもしなくてはいけなくなるかもしれません。

税率を上げると嫌がるのが国民ですね。

これが今回のニュースですね。

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2023/02/05(日) | 時事のお話 | トラックバック(0) | コメント(0)

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